F+編集長
ハワイの特別色が薄れた3つの理由
BCMxF+コラボカレンダー予約販売、オーダーしていただいた方には個別にメールお知らせしていますが、発送時期は19日前後を予定しています。お手元に届くまで今しばらくお待ちください。
2週続けてハワイのトリプルクラウン界隈を思い出したり書いたりしている過程で、いやいや、本当にハワイを取り巻く状況って大きく変わったなぁ、と感慨深かった。
21世紀初頭まで、ハワイのビッグウエイブに乗れないサーファーなんてダメ。みたいな価値観があって、そのハワイを攻めるにはローカルたちに敬意を表して少しずつ認めてもらって……みたいな、実力主義の対極にあるような序列があったし、ビジター、特にオージーとかブラジリアンたちはツアーで、ハワイに来たら覚えてろよ、的な圧をかけられていたのもあながち冗談ではなく、いろんな意味でハワイというのは特別だった。それが今のように特別色が薄れたのにはいくつかの要素があると思う。
まずひとつは、ビッグウエイブといえばハワイ、という価値観の崩壊。世界で唯一無二の大波ではなくなり、タヒチ、マーベリックス、ナザレなど、世界各地のビッグウエイブスポットが紹介されたことだ。特にタヒチのチョープーの海面に穴が開いたような、ボッコリほれ上がった写真のインパクトは大きかった。え、実はハワイじゃないんじゃん、みたいな。それと同時にサーフィンのテクニックもボードも進化し、CTのパイプで初のハワイみたいな選手もそれなりに試合をこなせるようになった。昔なら何年も通ってようやくパイプのピークに近寄れる、そんな感じだったけど、今やみんないきなり普通に攻める。それはビッグウエイブがハワイのものだけではなくなったことも大きいと思う。
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F+とBCMの2025コラボカレンダー、絶賛販売中です。来年のカレンダー選びはこちらをぜひ。
お届けは12月20日頃になります。予めご了承ください。
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パイプマスターズとWSL、VANSの関係性(後編)
前回の続き
WSLがそれらを不要としたことで、ヴァンズの手に残ってしまった、というか宙に浮いてしまったパイプマスターズとトリプルクラウンの名称使用権。トリプルクラウンに関しては2014年のfreesurfマガジンの記事に『ASPがライセンス契約』とあるので、この時点ではすでにヴァンズが使用権を持っていたということになる。トリプルクラウンをレジストするときに、ハレイワのハワイアンプロ、サンセットのワールドカップ、そしてパイプマスターズも同時にレジストしたんだろうことは想像に難くない。そしてASPはライセンス契約して使用料を払っていたということだ。
2014年はASPからWSLへの転換期で、ロゴも変わり、その本体機能が徐々にオーストラリアからアメリカに移転していく頃だ。当時WSLはコンテストにかかわるありとあらゆる版権を押さえようとしていたし、会場内での撮影にも様々な条件や規制がかけられた。なんかサーフコンテストに弁護士介入な感じというか、それまでのASPのウェイン・ラビット・バーソロミュー主導の、世界中のいい波の会場の、ベストなシーズンで、ベストな日に、ベストなサーファーたちが試合を行うドリームツアー、を旗印に邁進してきた、ある意味ゆるい、サーファーだからいいじゃん、的なノリを一変させる感じだった。カメラマン連中がけっこうピリピリしていたのを記憶している。
余談だが、最後の「パイプライン」マスターは2009年のタジ・バロウ、最初の「パイプ」マスターは2010年のジェレミー・フローレス、そこから2019のイタロまでパイプマスターが続く。しかしコロナ以降の近年は○○プロパイプラインとか○○パイププロとかマスターの称号はWSLの試合名からは消え、トリプルクラウンもなくなった。
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アメリカの変化、WSLの変化
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すでに11月も後半なので、来年の話も許されるわけですが、WSLもいろいろニュースを流していて、特に自然環境への取り組みとか、サステナブル系の感じとか、実にアメリカっぽいなぁ、と思う。アメリカっぽいというか、カリフォルニアっぽい。
カリフォルニアはサーファーにはとてもメジャーなエリアではあるけど、アメリカ全体から見るとものすごいリベラルというか、まぁ、ハリウッドやシリコンバレーがあったりするので富裕層も多く、昔から環境保護とか新興宗教とか、方角は違えど食足りてから考えるようなことが盛んなエリアといえる。昔々サーフィンはお金持ちの遊びであり、アメリカではカリフォルニアがメッカだったのもうなずける。
もちろんコッテコテのブルーステート、民主党ガチ。まぁ、見方によっては実にスノッブ(俗物)な感じでもあり、ニューヨークとかと共通する部分も多いように思う。ニューヨーカーはあんなカリフォルニアの田舎者と一緒にするなと言いそうだけど(笑)。
それでも先の選挙でアメリカ国民が選んだのは、食足りてる人たちの主張なんかくそくらえみたいな、中絶の権利よりパンよこせ、という方向だった。
まぁ選ばれたトランプさんは食足りすぎてはいるけど(笑)。第2次トランプ政権はちょっと面白そうな感じもする。彼は経営のアイデアをそのまま政治に落とし込もうとしていて、会社経営と国家経営の共通点が多ければ成功しそうだし、やっぱり政治は政治で特殊な世界、日本でいう永田町の論理がある、ということになれば失敗するだろう。どちらにしても今までの民主党政権とは大きく変わりそうなので、国民が求めた変化は起こりそうだ。
会社経営的国家経営が成功すれば、民主主義、資本主義社会に大きな転換期をもたらすことになるだろう。
で、WSLの大きな変化としては、来年どころか再来年の話ではあるけど、女子のCT枠を拡大するという話。
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F+とBCMのコラボカレンダー
もう来年のカレンダーの話です。
来年用も制作いたしました、F+とBCMのコラボカレンダー。
お届けは12月になってしまうだろうけど、刷り上がったらそのまま発送ラインに乗るという、最速の予約販売をスタートします。
今年も頑張って価格据え置きの税込1280円。掲載されているサーファーや体裁等の商品詳細はこちらへ。
もっと欲しい人もオーダー大歓迎でゴザイマス(笑)。
クリスマスプレゼントにお年賀に、メディアのオンライン化が進み、近年なかなか探しにくい、トイレに貼れる紙のカレンダー。犬猫は数あれど、サーフィンモノはけっこうレアではないかと思うので、よろしくお願いいたします。
センターはポルトガルの夕景。このカレンダーの中で私が一番好きな写真。まぁベタといえばベタなカレンダーっぽい風景写真ではありますが、ヨーロッパって本当にこういう絵葉書みたいな夕焼けの色になるときがあって、特にコントラスト上げるとか彩度上げるとか、色温度調整とか、そういう小細工をしなくても息をのむような色の写真になるんです。こういう自然のショーに出会えるのも、サーファーであることのメリットですよね。
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オレアリー台風上陸
オレアリー台風上陸で、先週はなんだかんだバタバタした。
でもこの人たちは私にとってはお客さんというよりはお友達なので、なるべく構わないようにしている。
日本にいれば自転車でウロウロしていても、あ、コナー・オレアリーだ、と指さされるような有名人なわけだから、うちにいるときだけはなるべく自由に、自分たちのペースでいつもの生活ができるように心がけている。それはイコール放置プレイなわけで、ある意味ラクだ。
日本語も話せるし、車も運転できるし、ま、同じように世界中を旅してきた私としては、何度も来た場所なら別に助けがなくても大丈夫、というのは心から理解できるわけだ。
何しろ今は昔と違って、ケータイはあるわグーグルマップはあるわ、見知らぬ国でもロールプレイングゲームのように簡単に目的地にたどり着けるようになった。
近所のおススメのレストランも探せるし、電車の乗り換えだってアプリでスイスイだし、まぁ、すごい時代になったもんです。
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男の子はブルー、女の子はピンクの習慣
イヌトモに近所に住んでいるイギリス人の人がいて、毎朝いろんな話をしながら犬の散歩をしている。
今はリタイアしているけど働いていたころは英語の先生をしていて、日本語も話せるし、日本のこともよく知っているので、その考え方とか日英の違いとか、とても興味深い。
サーフィン界に身を置くものとしては、アメリカ人やオーストラリア人の友達はたくさんいて、よく話はするけど、イギリス人ってちょっといないなぁ、と思う。キング&クイーンの国って、なんか高尚な文化な感じ。
で、この間ひょんなことから、男の子はブルー、女の子はピンクの習慣の話になり、それってどこから来たのかなぁ、と不思議に思っている。
ベタな昭和レトロ世代の私は、ランドセルは男子黒、女子赤。超レアで時折黄色の子がクラスにひとりいるかいないか、みたいな時代に育った。ベビー服も性別がわかっていれば男ブルー、女ピンク、不明なら黄色、みたいなことが常識的にというか、普通にそういうもんだ、と思っていた。
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CSからCTクオリファイした選手が確定
チャレンジャーシリーズ最終戦も終了し、1月のパイプからスタートする2025CTへのクオリファイヤーが確定した。
CSから上がるメンズ10人のうち6人がブラジリアンという、ブラジルの勢いもすごいけど、CTのハーフカットで残ったイタロ、ヤゴ・ドラ、ガブの3人プラスたぶんワイルドカードのフィリッペで計10人って、まぁ、ブラジリアンの定数といえば定数か。もう長いことブラジル勢はだいたい7人から10人の間で推移していると思う。
引退のうわさが絶えなかった、というより引退確定的な話になってたジョンジョンだけど、やるんだろうな、と思う。やめる理由が見当たらないし。
CSからクオリファイした選手の特徴的なところは、飛んでエグれる両刀使い、ってあたりか。もう本当に世界では、飛べないのはダメなんだろうな、と思う。でも飛べるだけでもダメで、しっかりトップえぐれるレールワークとの両刀が条件かな。
まぁ、それがいきなりバレルオンリーのパイプでスタートって話なわけだけど、近年のルーキーはパイプもそこそこやるなぁ、という印象。本当にオールラウンドが求められる昨今だ。しかもハイレベルでの。
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CTの2025年のツアースケジュールを考察
まだ10月だけど、CTの2025年のツアースケジュールが正式に発表された。
昨年同様1月27日のパイプからスタート、アブダビ、ポルトガル、エルサルバドル、ベルズ、スナッパーロックス、マーガレットリバーまででハーフカット。その後6月のロウワー、ブラジル、Jベイ、タヒチでファイナルファイブ選出、ファイナルズはフィジーのクラウドブレイクとなっている。
2025 WSL...
スピードのあるサーフィンをするための最新の試み
CSのエリセイラが終了。メンズはサムエル・プポ、ウイメンズはサリー・フィッツギボンスがUSオープンに続き2連勝。
強いな、サリーちゃん33歳。今シーズンCS5試合を3位、3位、5位、1位、1位で残りブラジル1試合。今のところ5位がスローアウェイって、下々のものにはうらやましい限りだ。もちろんCT返り咲き確定。
まぁ、スタイル的にはいろいろ気になる部分はあるけど、今買われているのはスピードとキレなんだろうなと思う。超攻めてると思うし、最近のサーフィンを徹底的に研究分析して、何がリワードされるかを熟慮して実践しているように思う。
近年の女子サーフィンの進化はこの攻める力というか、攻める勇気というか、それに尽きると思う。コミットメント。
そして攻めるために絶対必要なのがスピード。もっさり時間かけてボトムターン引きずってる場合ではない。そういうサーフィンは時代遅れだ。
早い波をクイックで深いボトムターンで走り抜けながら当てる。これが近年のコンペサーフィンだけど、クイックで深いというちょっと矛盾した感じのボトムターンをやるには、それ以前にいろいろやらなければいけないことがあって、カノア、コナー以外の日本人選手はそこが欠けていると思う。
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