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子供たちをお山の大将サーファーにさせないために

今週(2025年8月28日、29日)は「第6回NAMINORI甲子園」という志田で行われる高校生以下の大会にかかりっきりで、ファイナルファイブどころではない(笑)。遠くのファイナルファイブより、目の前の日本の子供たち……なんだろうか?? 近年の世界的なシーンの若年化を考えると、まぁ、このNAMINORI甲子園の出場者たちの年齢で世界レベルを戦っているわけで、そう思うとう~ん、となってしまうけど、私は14歳でCSのトップにいるより、14歳で普通に学校行って友達がいて、部活頑張ってます、のほうがずっと正常で正しいと思うし、サーフィンを遊びの一環としてとらえてのびのびやってるほうがいいかなぁ、と思う。 遊びでサーフィンしてたって、高校卒業してから目覚めて、正しいものを見て、正しいやり方を見つけて、懸命に努力すれば、世界で戦える。何も小学生から世界を目指さなくたっていいと思うので、親御さん、少なくとも高校卒業までは学校優先でお願いしますよ。 続きを見る

劇的なゲームでファイナルファイブ確定

ファイナルファイブ確定。ジャック・ロビンソン、今シーズン2勝目の劇的なゲームでファイナルファイブメイク。優勝しか可能性がなくて、そこ優勝して決めるって、あまりないかなぁ、と思う。全盛期のケリーとかアンディとかミックとか、強い人には時々あることだけど、絵にかいたような逆転劇。 まぁ、タヒチだから、ありそうといえばありそうだったけど、グリフィンといい、このジャックといい、ここにファイナルファイブ入りがかかっている人たちが強かった印象がある。 押し出されてしまったのは五十嵐カノア、イーサン・ユーイング。 カノアはワイルドカードのミヒマナ・ブレイとのエリミネーションラウンドで、リスタートのある波の来ないヒートに当たり、なんか、らしくない感じで敗退してしまった。 イーサンはクオーターで同じくファイナルファイブを狙うグリフィン・コラピントと直接対決。負けたほうはジャックロボが優勝すると6位になるという、なんかものすごいドラマの勝負だった。 続きを見る

アメリカの祭典USオープンはアメリカバンザイな結果

アメリカの祭典USオープンは、リーバイ・スロウソンとソウヤー・リンドブラッドのアメリカバンザイな結果。大原洋人10年ぶりの表彰台かと思われたが惜しくも3位。カノアは5位。 USオープンというと、あのハンティントンのピア、ぎらぎらな太陽、汗だく、人混み、砂埃、午後のオンショアに逆光のキラキラタイム……と過酷な感じしか思い浮かばないけど、海に向かって右側に見えるピアの向こう側、サウスサイドがカリフォルニアのサーフィンの歴史の始まりと言われていて、すでに100年も前の話になる。 波はけっこう癖があって、得意な人と不得意な人にはっきり分かれると思う。日本人選手はけっこうここの波に合うような印象がある。潮の悪いときとかオンショアの午後とか、しょぼいコンディションが日本のしょうもないビーチブレイクと通じるのかもしれない。10年前に優勝したときに洋人は、そのハンティントンのしょぼい波が好きだと言ってたっけ。 続きを見る

20年経っても色褪せないどころか後世に影響を与えたヒート

コナー・オレアリーの素晴らしい波での素晴らしいパフォーマンスで終了したJベイだけど、試合の前にいくつかWSLサイトにニュース的なものが上がっていて、その中に2005年のアンディ対ケリーのドキュメンタリーみたいなのがあった。 BATTLE FOR...

初優勝&初10点満点で話題総取りのコナー・オレアリー

コンディションの整ったJベイのファイナルデー、話題総取りの活躍はコナー・オレアリー。CT2度目のファイナルで初優勝、セミでは初の10点満点のオマケつき。 あの10ポイントライドは現在のバックハンドサーフィンにおける世界最高峰のパフォーマンスだったと思う。まぁ、コナーの前のフィリッペのちょっとカバーした感じのダブルバレルに8点出しちゃったから、もうあれは10点しかないよね。ミドルセクションのバレルから出てきて当てた時点で10点、スケールがまだあるならそのあとの分入れて15点でもよかったかも(笑)。 もう本当にサーフィンは体格の時代だな、と改めて思った。何しろコナーの足腰と来たら、ツアーイチぶっといかもと思うから。ここ数年でまた大きくなっていると思う。 続きを見る

波数が少ないときのセオリー

ジョーディ、負けちゃったね。まぁ、コンテストあるあるなんだけど、ああいういい波の波数が少ないときに待っちゃうって、長い観戦経験則から言わせてもらえばダメかなぁ、と思う。スタートの6点台はいいけど、マルコ・ミニョーに7点返されたら即座に2本目の6点は返しておく、という序盤の攻防は、心理作戦的な面でも必須だったかなと思う。ひっくり返されたら大きなリードは取れなくてもすぐにひっくり返しておく、というのは波数の少ないときのセオリーだと思う。エクセレントが出せる波がバンバン来るコンディションなら待ってもいいけど、来ないときは1位を1秒で長くキープする感じの戦い方が安全だ。 持ちスコア1本で待つというのは非常に危険だ。長い時間待てば待つほどあれじゃない、これじゃないになるし、身体は冷えるし、残り時間が少なくなれば次の波がワンチャンスとなって、ますます選びすぎてしまうし、プライオリティを手離すのも怖くなる。その間に今回のように、自分が見送った波で相手が攻めたら、うまく行っちゃってスコア固められちゃうって、何度見たことか。特にああいう飛べるコンディションだと、それなりのポイント出ちゃうからな。ミニョーの勝因はまさに飛びだったし、アンダープライオリティでやれるだけのことをやったら上手く行っちゃったという、ホント、コンテストあるあるだった。 続きを見る

暑い熱い七夕

七夕。暑いっすよね、なのか、熱いっすよね、なのか、どっちも正解のような気がしてくる最近の天候だけど、いやはやこの夏はどうなることやら。お蝶老夫人的テニスも暑さの中、クーリンググッズを酷使して身体を冷やし、スキを見つつテニスをし、またクールダウン。あの手この手で過酷な夏を絶対に無理せずにやり過ごそうと、皆さんと頑張っている。平均年齢高めのクラブなので、もとより無理は禁物なので助かるけど。お蝶、よくってよ(笑)。 ちょっと前になるけど、ボードライダーズジャパン合同会社から、ボルコムとスパイダーも扱うことになりました、みたいなリリースが届いていた。そうなると、クイックシルバー、ビラボン、ロキシー、ルーカ、DCシューズ、エレメント、ボンジッパーに加えてボルコム&スパイダー……大型スポーツ店並みのラインナップになる。すごいな。 続きを見る

サンクレメンテ対決を制したコール・ハウシュマンドは“あの人”を想起させる

ブラジルはコール・ハウシュマンドとモーリー・ピックラム、2位はグリフィン・コラピントとルアナ・シルバ。 コールは2度目のCT優勝だけど、前回の初優勝も同じグリフィンとのファイナルだった。ちょっと珍しい記録かな、と思う。サンクレメンテ対決。グリフィン、2度ともやられてるし。この辺がグリフィンがワールドタイトルに届かないところかな、と思う。ここは上位の選手としてしっかり取っておきたいところだった。優勝ならランキングは5位まで上がったはずだから。それでも6位まで浮上、ファイナル5を射程距離内に入れた。 メンズのほうはあまりトップ5のランキングに影響のない感じだったけど、女子のほうはトップが入れ替わった。何しろほかの4人が9位と沈む中、3位だったモーリーが優勝してトップに。次のJベイではイエロージャージーだ。まぁ、そこが変わっただけでトップ5のメンバーは変わらずだけど ルアナ・シルバ、ベルズに続き2位。目覚めちゃった感じかな。ケイトリン・シマーズ、タイラー・ライト、キャロライン・マークスというそうそうたるメンバーを破ってのファイナルだった。結果は自信をつけるし、自信というのは人を変える。昔のハッピーギルモア的な、いつもニコニコハッピーなルル(ニックネーム)ちゃん、メンズに比較してウイメンズの成績が今一つ振るわないブラジルでは、大人気だし、期待度も高まるばかりだ。 ファイナルデーの前のオフの時に、何となく考えていて、もしコール・ハウシュマンドとかファイナルに絡んで来たら、書こうと思っていたことがあった。 続きを見る

CTブラジルスタート。女子のほうでは番狂わせ続出

CTブラジルスタート。後半でハーフカット後の試合というのは人数が少ないので、始まったと思ったらあっという間に終わってしまうので油断ならないけど、まぁ、あのブラジルならではの熱量の中の試合を征するのはやはりブラジリアンなんだろうな、と思う。メンズは2017年のスーザから2024年のイタロまで、ずっとチャンプはブラジリアンだ。 女子のほうでは番狂わせ続出で、トップ5のうち4人が9位で敗退している。メンタル問題でオフを取っているタチアナ・ウェストン-ウェブがワイルドカードで出ていて、ラウンドワンでケイトリン・シマーズをエリミネーションラウンドに送り、それを同じブラジルのルアナ・シルバが倒した。メンズのほうもトップ5のうち4人がエリミネーションラウンドに回っている。 まぁ、あのブラジル特有のホーム感というか、熱狂的な応援ぶりはブラジリアンにとっては大きなパワーになるし、ほかの選手にとってはかなりの圧かなぁと思う。 多民族国家、移民の国として知られるブラジルという国家のよりどころとしての国旗、あるいは自国を応援する、応援することでひとつになる感覚、安心感のようなものは、生まれたときから疑いもなく日本人、のような、単一民族に近い日本とは正反対ともいえるわけで、その辺は理解できるけど、実感としてはわかない。昔フラビオ・パダラッツとタバルアで、何でブラジル人ってどんなスポーツでも国旗振って熱狂的に応援するのかなぁ、という話をしたときにフラビオが多民族国家の話をしてくれて、妙に腑に落ちたことを思い出す。普段当たり前すぎて考えたこともない日本人としてのよりどころって、なんなんだろ、と南の島でしばし考えた。 続きを見る

トラッスルズ終了。ランキングが変わってきた

トラッスルズ終了。 ハイレベルなエアーを武器に優勝したのはヤゴ・ドラ、今季2勝目。2位に五十嵐カノア、今季2度目のファイナル。昨日までのリリースで話題になっていたのは、グリフィン・コラピント、コール・ハウシュマンド、ジャック・ロビンソンとかだったけど、ファイナルデーの結果は話題とはだいぶ違う感じだった。というか、変な爆発感のない二人が勝ち上がったってことなのかな。 ヤゴはエアーで確実に点をもらい、高さ、飛距離、フロー、どれをとっても誰よりも少しづつ多く加点がもらえる感じのクオリティ。加えてマニューバーでのレールゲームもそれなりのクオリティなので、安定感抜群だったかな。ライブの解説陣も話してたけど、どのセグメントをとっても少しづつ相手より上、という感じ。 あのクオリティのエアーをあれだけ簡単に出されると、ちょっと勝てない。特にファイナルデーのロウワーは風がレフトのエアー向きだったので、ルーク・イーガン以来と思われる久しぶりのグーフィーフッターの優勝になった。彼のエアーで注目すべきはそのフロントの足の動き。飛んでる最中はノーズよりでしっかり板押さえて、着地後すぐにステップバックして次のターンに向かう。前足だけ見てると、結構忙しくあちこちに動いていて、ものすごいコントロール力だな、と思う。あの前足の動きを観察していると、サーフィンって足が大きいほうが有利なのかも、とか思う。 この優勝でランキングを2位にあげ、ジョーディに565ポイントと迫って地元ブラジル入りだ。 続きを見る