波数が少なく、いい波をつかんだものが勝つ確率が高いコンディション。
ジョンジョン、カブもなんとか勝ち上がる。
去年ファイナリストのカノアも安定のラウンドアップ。
"2017
スモールなんで、個人的コールで今日はオフ、という体制で行っちゃったらオンだったもんで、しかもまるまる一日ビーチにくぎ付けで、きつかったぁ。心も準備もできてないし、各種サバイバルグッズも準備できてないし(笑)。折からの日曜日で、ものすごい人出。気持ち悪いぐらい人がいたし。
タイトルレースはガブ対ジョンジョンに絞られた。でも、今日はどっちも危なかったな。私はイーサン・ユーイングのラストライド、ニードポイントの4.67は出てたと思うけど……。ビーチ大ブーイングだったもんな。ま、それだけブラジル応援団たくさんいた、みたいな。朝ラウンド2でガブが勝ったときは大騒ぎで、担がれちゃうのかと思ったよ。
本日担がれたのは引退組。どちらもクオリファイできれば継続だったんだろうけど、今日負けて引退。ビード・ダービッジとジョシュ・カー。ビードはミックに、ジョシュはガブにやられた。ビードはオーストラリアのオリンピックチームのコーチに就任、ジョシュはミックたちと始めたビール会社に専念かね。
なんかぁ、バレルのないコンディションだとイタロ・フェレイラとかパイプマスターかも、とか思ってしまう。朝のうちはクリーンでよかったけど、午後はひどかったしね。
特にラウンド3の後半のヒート、タイトルのかかったジョーディとケリーのヒートなんて、気の毒な感じ。ま、パイプでケリー引いちゃった時点で気の毒なわけだけど。ジョーディは7点持ってたのにバックアップが揃えられなかった。
なんか、今シーズンのジョーディは重要なところでこぼす感じで。終盤まで現実的だったワールドタイトルは、本日その手から滑り落ちていった。
今日やっちゃうなら明日ファイナルデーかな、と思う。明日は心と道具の準備をしていこう。
コナー・コフィンいい感じかな。ジョンジョン、ガブもそこそこだけど、ちょっと危なっかしい。安定感ならケリー。
カノアもいいと思う。2年連続ファイナルもあるかもね。波、見えてるし。
何にしてもあと一日で今シーズンの結末がすべて明らかになる。
アメリカの業界話がひと段落したところで、ちょうど試合も再開。ハワイ特有のモーニングシックネスと言われる現象、朝のまとまらないボヨンボヨンの感じが収まってきてクリーンになったところで9時45分スタート。
基本サーフィンって朝イチなわけだけど、ハワイではたいてい朝のうち波がダメで、バラバラでまとまらない。それをサーファーたちはモーニングシックネス、日本語に訳せば「朝イチ病」と呼ぶわけで、ハワイではみんな意外と朝寝坊。
で、モーニングシックネスは収まったものの、もとよりスウェルは小さいので、パイプ、バックドアというよりパイプとエフカイの間のガムズかだいぶ左ピークのバックドアかって感じ。どっちにしてもアクション勝負。オーストラリアのビーチブレイクと何ら変わらないパイプマスターズ。
シーバス、パーコ、ミック、上位シード陣全員取りこぼしてラウンド2へ。ラウンド1の残り3ヒートは終えたものの、コンディションが悲惨で、ラウンド2までは進めませんでした。
何かと話題のオスプレイも編隊で飛んでたんだけどね(笑)
ま、この先これといったスウェルも入らないし、ちょっと上がったところで風が悪いし、みたいな感じで、今年のパイプラインマスタースはどうにもこうにも絵にならない感じ。
このスウェルはダウン、明後日にはまた少しアップ。明日、明後日は風がいいので、明日できれば明日、明後日、できなければ明後日としあさって。デュアルヒート使ってあと2日、どこかで取らないとね。
もうね、これはワールドタイトルうんぬんより、どんな人が勝ってもおかしくないコンディション。波運全開、パイプ出来なくても大丈夫、バレルとは程遠い感じ。ジョンジョンに有利なのか、不利なのか、全くわからないタイトル争いになってきた。ダークホースたちの活躍次第で、タイトル争いはどうにでも転ぶ感じ。
本日も同じくジャンク、加えて大幅サイズダウン。結局今年のパイプは3-4フィートとかのスモールコンディションで終わりそうかね。
よって、アメリカインダストリー物語最終回。
今、アメリカではナイキがハーレーをナイキの中に取り込む感じの動きをしている。独立ブランドではなくて、ナイキの中のハーレーライン、という感じか。ハーレー事業縮小、その流れでのロウワーCT撤退、でもつぎ込んだ分は回収したい。ライダーたちザワザワ。巨頭のジョンジョンを切るのか、巨頭残して細かいの全切りか……。どっちにしても数多いライダーは整理されることになるだろう。しかし、今現在ジョンジョンでも一度切られればそう簡単には行く先が見つからないだろう。それだけの経済力のあるブランドがサーフシーンではほぼ皆無だからだ。超買い手市場。だからと言って一般企業はなかなかサーフィンに資本投下しない。あのケリーですらクイックシルバーを離れた後、自分で自分をサポートしている形になってるわけだから。ま、ケリーおじさん自身はお金には全く困ってないので、どうでもいいわけだけど。またノースに4億ぐらいの家買ったらしいし(笑)。
世界のサーフシーンは移籍を繰り返しながら値段が吊り上がる、という通常のプロの世界とは程遠い実態になっている。まぁ、そういう意味では本当に日本人プロサーファーって恵まれてると思う。ゆめゆめスポンサーをおろそかにしないように。
アメリカではサーフブランドは株主の意向で、あちこちへマーケティングのかじを切り、現場がそれに翻弄される。ビジネスはオールアバウトストック、株だ。
企業売買も盛んだし、競合していた2大サーフィン専門誌が同じ親会社に買収されるなんて、日本では考えにくいことも普通に起きる。
今ちょっと話題になっているのは、同じ投資グループがビラボンとクイックシルバーの株の多くを保有している、って話。ビラボンもクイックも、コントロールされている根っこは同じ人ってことになる。アメリカのクイックシルバーはすでに10数年にわたり倒産状態が続いていて、それでも普通にビジネスは行われていて、クイックシルバーストアもあるし、ウエアも買える。それは庶民にとってはとても不思議な現象だ。ま、チャプターイレブン、日本の会社更生法のようなものだけど、それを適用されることによって負債が減額されたりするので、なまじ儲かるよりいい、ってブラックな話をする業界人もいる。
ま、それら70年代にオーストラリアで創設されたサーフブランドの多くが、世界規模の大企業に成長し、株式上場し、株主の意向に翻弄されているわけだけど、唯一株式上場せず、創業当時の経営理念を貫いているのがリップカールだ。まぁ、考え方ではあるけど、株を公開して資金を集める代わりに株主の意向を受け入れるのか、公開せず独自のやり方を維持するか。
ただ、オリジナルのオーストラリアのこれらの企業を見ている限り、選手育成に関してはリップカールが最も安定していると思う。子供からCTまで一貫教育的な。
会社の経営が株主の影響を受けると、例えば株主の意に沿わない社長が解任されて、新しい社長が就任する。その新社長は前任者と違うこと、新しい方向に向かなければならないので、既存のやり方から離れていく。それがうまくいかなければまた解任、新社長、違う方向とぐるぐる回って、結局振り出しに戻ってもう1周みたいな、冗談みたいなことが実際に起きるし、現場はその都度バタバタする。ライダーたちも切られたり雇われたり、長続きしない。だから、卵から育てるというよりは、今通用する、出来上がった選手を取る。完成品は高くつくので、経営上の数字が出なければ最初にカットされる……と、こちらも堂々巡り。
リップカールの場合、株を利用しての強大な資金集めのもとに立った経営とはいかないけど、その分地道に、長いスパンでの先行投資が可能だし、古くからの社員たちも多くなるので、経営方針はぶれない。どちらがいいのかは一長一短で判断できないところだけど、あちこちのブランドが倒産、買収の憂き目を見ていることを考えれば、リップカール、堅いかな、と思う。
どっちにしても、サーフィン業界全体の景気は世界的に思わしくない。WSL自体も例外ではないし、ケリーのプールも話題は先行しているが、商売的には今のところ打ち出の小づちにはなっていない。日本でもケリースレーターウエイブカンパニーの合同会社がすでに法人登記されているけど、表立った動きはない。
サーフィンがメジャースポーツ寄りなのか、コアカルチャー寄りなのか……20世紀のコアカルチャーというノリから21世紀のメジャースポーツというノリへのサーフシーンの方向転換の結末は、あと数年ではっきり見え始めることになるのだろう。吉と出るか、凶と出るか、結果によってシーン全体が大きく変わる可能性は高い……おしまい。
10時まで待ったものの、本日もオフ。朝からオンショア、ジャンク。
よって、話は昨日の続き、アメリカインダストリー物語。
ハーレーはそこそこ軌道には乗ったものの、まだまだビラボンと肩を並べるようなブランドには成長していなかった。そこには資本力と歴史に裏付けられた歴然とした信用の差があった。結局ハーレーインターナショナル設立から12年後、2002年にボブはハーレーインターナショナルを巨大企業ナイキに売却する。
当時ナイキはヨコノリスポーツに興味を示していて、ナイキ6.0というヨコノリラインを定着させるべく資金をつぎ込んでいた。しかし今一つ思うようにいかず、ナイキの基本事業であるシューズを使わないスポーツは追わない、という理由でサーフィンから撤退する。それでも何らかのヨコノリカルチャーの糸口が欲しかったのか、まだ発展途上のハーレーに食指を伸ばしたのだ。この売却時にボブ・ハーレーと、古くからのビジネスパートナーのハーレー重役たちの間で、会社を売ったお金の分配のもめごとがあったのは事実のようだ。しかしその時点ではボブが経営権を握っていたので、不満だけど何も言えない、という状況。売却代金のほとんどはボブの手に渡ったらしいし、ボブはナイキ傘下のハーレーでもCEOに就任する。ま、この手はどこにでもありがちな経営ゴシップ。創業当時からの番頭格というのは、切り捨てられるか、下剋上で成り上がるか、その辺にドラマのネタは尽きないわけだ。アップルしかり、フェイスブックしかり、マクドナルドしかりで、創業者と経営者の確執が映画になっちゃうわけだから。
もめごとの真相はどうあれ、ハーレーが今のようにインターナショナルブランドとして大きくなるのはナイキという巨大企業のバックアップがあったからこそだ。
一方、ビラボンUSAは、新体制でブランドを継続したが、当時のビラボンUSAのCEOポール・ナウデは、大企業の援助のない中での業界不景気に見舞われ、会社は売りに出され、その都度株主たちの経営方針変更に翻弄された。ナウデはビラボンUSAを離れたのち、再度会社を買い戻そうとしたけど、ありがちな確執がらみで結局ナウデには売ってもらえなかった。そこでナウデはビラボンUSAを買い戻すために集めた資金で、新ブランド「ヴィースラ」を立ち上げた。これが「ヴィースラ」誕生の真相。
余談ですがポール・ナウデという人は南アフリカの人で、南アフリカのサーフィン専門誌、ZIGZAGマガジンを立ち上げた人。日本でもそうだけど、いろんなブランドがいろんなところで絡まりあってるんですよ、アメリカも。そしてその中でどろどろの人間模様。
2012年、ボブはハーレーのCEOを退任させられるが、ハーレーというブランドの象徴として、アンバサダー的役割に方向を転換する。ま、その時点でもう働かなくても一生困らないわけだけど。
食らった側の話の中ではだいぶ悪人にされてるけど、ボブ本人は私に対しては昔から全く変わらない。現役社長の時も、隠居おじさんになった今も、ロウワーで会えば「今年も来てくれたんだね、毎年本当にありがとう。何か困ったことがあったら何でも言ってくれよな」って声をかけてくれる。こういう人ってあまりいない……つづく。
予報通り、本日もオフ。ひとこと、ジャンク。アウトオブコントロール。
写真は謎のマダムと資産運用の相談をするボブ・ハーレー。ミスターハーレーその人……な~んて。謎のマダムは私ですが、話は資産運用ではありません。マダムの資産マイナスだから。今思えば最後になってしまった今年のトラッスルズ、ハーレープロでのワンショット。毎年少なくとも1回はボブとこうしてちょっと話したりする大赤字マダム。もう20年来の知り合いなんで。
ボブはサーフジャンキーともいえる70年代のサーファーで、サーフィン好きが高じてシェイパーに。いくつかのサーフボードブランドで経験を積んだのちにハーレーサーフボードを開業。1983年に当時の仲間たちとビラボンUSAの全米ディストリビューターとなる。もともとハーレーサーフボードで広がっていたマーケットを全米規模に広げ、オーストラリアのブランドだったビラボンを全米に浸透させた。当時のビラボンはマーケティングだけではなく、すでにUSA独自の生産ラインも持っていたほど、大きなビジネスになっていた。しかしある年、ビラボン本社が来季の販売ノルマを大幅にアップ。ま、これはアメリカだけに対して行われたものではないのだが、それは到底ボブたちに受け入れられるノルマの金額ではなかった。そこでハーレーサーフボード創業当時からの仲間たちとさんざん悩んだ挙句、ビラボンを離れ、独自のブランドを立ち上げることを決意した。1990年、ハーレーインターナショナルの誕生だ。
このビラボン、ハーレー問題は当時業界のビッグニュースで、あることないこと、様々なゴシップが付きまとって、その真っただ中にいたメディアとしては、結構楽しませてもらった。
ビラボンUSAからボブ・ハーレーが抜けて新しいブランドを起こす、ということならそんなに大きな話題ではなかったんだろうけど、問題だったのは、当時のビラボンにいたセールスレップやデザイナーなどのブランドを維持するための要となる人材のほとんどが、そのままハーレーに移籍したことだった。この時、当時のビラボンUSAの人にとっては、どっちに行くかは大きな決断だったし、賭けだった。安定した古い船に残るもの、未知の新しい船に乗り換えるもの、人によって、立場によって判断はまちまちだったが、結果的にビラボンUSAを維持してきた中枢人物はほとんどハーレー号に乗り換えた。普通なら、新造船で荒海に乗り出したハーレーを心配するところだが、当時はビラボンUSAの打撃のほうが声高に語られていた。同時に、いくら人材と販売ルートが確立されていても、有名デザイナーでもない人の名前のブランドの服なんて誰が着るの? というのはほとんどの人の印象だったし、アメリカでハーレーがビラボンを上回ることはないだろう、と考えられていた。
しかし、マーケティング力というのはブランドの浸透に大きく影響する。有能な、ビラボンを全米に広めた営業スタッフたちの手によって、全米のサーフショップを通じてハーレーは徐々にサーファーたちの中に浸透していったし、ビラボンから移籍したデザイナーや生産ラインをうまく使ってハーレー独自のラインを打ち出していくと同時に、ロブ・マチャドやパット・オコーネルなどの個性のあるサーファーばかりでなく、ミュージックシーンやアートカルチャーなどの幅広いシーンにマーケットを広げ、ちょっと大人のイメージを定着させていく。 ……つづく。
予報通り、本日はオフ。
家の前、レフトオーバーとチャンズの間ぐらいですが、そこ見ててももう絶対オフな感じ。これからドでかいのが来て、それが落ち着くまで待つ感じかね。今朝の所は波も小さいし、風も悪いし、みたいな。午後にかけてデカくなってきて明日はクローズで、しばらく落ち着かず。週末から月曜日にかけてのコンディションから選ぶ感じなのかね。そのあとはなさそうだし。どちらにしても今年のパイプはあまりいいコンディションには恵まれない感じ。トリプルクラウンの1戦目、2戦目もまるでよくないコンディションだったので、これで3試合ともまるでよくない感じ。史上最悪のコンディションのトリプルクラウンになりそうだ。
ちょっと前までならこのシーズンのハワイには世界中から業界人が集まって、うわさ話や世界の業界状況が手に取るようにわかったわけだけど、なんか、ハワイ変わったよね。業界人の数もカメラマンの数も激減だもの。ビデオ班はいるけどそのほとんどが選手付のビデオグラファーで、作品作りではなく、記録。選手が自分のサーフィンを確認するためのビデオ班だ。ギャラリーは増えたけどジャーナリズムは衰退の一途といったところでしょうか。ま、ある意味WSLが目指すところではあるので、いいのか。すべてWSLの監視下、管理下のもと、WSLというビッグシップは行きたい方向に進んでいく。狙うはサーファー以外にも受け入れられるスポーツとしてのサーフィン。フットボールやったことないけど、みんな見る、みたいな。だからギャラリー増大、メディア衰退は思うツボなのかもしれない。広報としてのメディアは自分のサイト内コンテンツで十分なわけだから。
ま、それでも噂話は届くもので、そのほとんどはいかに業界の景気が悪いか、みたいなネガティブなものばかり。ジョン様効果で1強ともささやかれていたハーレーも例外ではなく、親会社のナイキの方向転換で、縮小傾向らしい。人員整理も結構進んでるとのこと。ライダー陣ドキドキ。創業者はご存知ボブ・ハーレー。今はビジネスには直接かかわっていないけど、創設時に自分の名前をブランドにつけた人。ハーレーって、日本なら鈴木とか田中とか、社長の苗字そのままのブランド名ですからねぇ。石橋でブリジストンとかのひねりナシ。
シェイパー、サーフショップ、ビラボンUSAのディストリビューター、そしてハーレー創業、ハーレーが軌道に乗るや否やナイキに転売し、その雇われ社長に就任……サーフィン業界の人生ゲームをかなり理想的に進んで今や悠々自適の大金持ちにして、いまだにサーフィン大好きな一サーファー、ボブ・ハーレー物語。ハーレー創業秘話、続きはまた明日!
ジョンジョン、メディナ、ジョディ、ジュリアンの4人にタイトルの可能性が残るパイプマスターズがスタート。
ケリーも怪我から復帰する中、ジョディとジョンジョンが順当に勝ち上がる。
"2017
パイプ本戦スタート。
朝のうちは結構クリーンで、パイプ、バックドアともにあったけど、スピットアウトしてくるのはパイプだったかな。バックドアは出口がなんかワシャワシャだったと思う。
今日イチの波はパイプの幻の1本、ミギュエル・プポの9.93。あれは波もすごかったし、プポもすごかった。おかげでガブ、食らったし。
ガブはなんか終盤まで合わなくて、うわ~、ハマったなぁ、って感じだったけど、終盤にはガブらしいテクニックが見られたので、ラウンド2には調整してくると思う。
タイトルには遠いけど可能性のあるジョーディ。今日一番安定してたと思う。好調、危なげなし。ジョンジョンもバックドア危なげなし。
でもやっぱりケリーかな、きょうのところは。なんていうのかな、決してジョンジョンも悪くないし、ジョーディもいいわけだけど、なんつ~の、サーフィンに品があるというか、優雅というか、しなやか。ソフトで繊細で柔らかいタッチとでも言いましょうかね。雑味がない。無駄がない。いとも簡単にバレル抜けちゃう。現実には簡単じゃないんだよ、他の人にとっては。ジョンジョンの次にケリーのヒートだったけど、明らかにケリーのほうが美しかったもんな。いきなりバレルインという絶妙なタイミングでの、この二人しかできないテイクオフは同じだったけど、なんかねぇ、違う。サーフィンに表現力なんて求められないけど、なんかそんな感じの差があるかな。やっぱうまいんだなぁ、この人は、と思った。まだ65%とかの力でしかやれないって話だけど、65%であれやられちゃ、他の人厳しいね。逆に65%だからしなやかなのかな。アヒルと白鳥の差(笑)
結局ラウンド1の9ヒート目まででストップ。風も悪く、波もサイズダウン。明日からずっとこの風なので、今年のパイプはどうなることやら。どっちにしてもあと2日で終わらなくちゃならないわけで、デュアルヒートを使っても結構いっぱいいっぱい。波が予報通りなら、この後数日はオフ。
F+028号が12月10日から配布開始しています。表紙はフィリッペ・トリード。
世界のサーフコンペティションシーンを追う唯一無二のフリーマガジン『F+ MAGAZINE』を確実にGETが出来る(ご自宅に年4回自動郵送される)、F+年間購読会員にぜひご登録下さい。
さて、F+028号の内容をご紹介します。
【-BACK STAGE- BEHIND THE CURTAIN】
F+でおなじみのフォトグラファー、スティーブ・シャーマンの恒例のキャプション付きポートフォリオ。トラッセルズのバックステージ、シャーマンならではの視点で記録。
【JPSA FINAL GAME BLUE ECO SYSTEM PRESENTS SENDAI PRO】
JPSAツアーを締めくくる最終戦の舞台は仙台新港。本来なら昨年の最終戦もここ仙台で行われる予定だったが、天災による被害を受けて会場変更を余儀なくされ、今年ようやく、東日本大震災の被害から立ち直った仙台新港での開催になった。折からの超大型台風21号のスウェルで、クラシカルなコンディションに恵まれた仙台新港には雨にもかかわらず多くのギャラリーが訪れ、トッププロたちの大きなターンに歓声があがっていた。
仙台のサーフファン、熱いです。
【HURLEY PRO TRESTLES SWATCH WOMEN’S PRO】
美しいAフレームの波。フェイスがあってどんどん張ってくる、どんなタイプのサーファーにも適した波、それがハーレープロ、スウォッチウイメンズプロの会場となるカリフォルニア、ロウワートラッスルズの波だ。
リップセクション、バレル、エアー、ありとあらゆるハイパフォーマンスを可能にする波。
だからこそ、世界トップレベルのCTの試合となると、それはもう見ごたえ十分だし、どの選手も楽しみにしているイベントのひとつだ。
しかし、今シーズンのロウワーはスウェルに恵まれず、リスタート続出のスローな試合となってしまった。
【FILIPE TOLEDO INTERVIEW】
18歳でクオリファイしたブラジルの新星、エアー職人のフィリッペ・トリードは22歳にしてすでにCTツアー5年目の中堅、しかも昨年には子供も生まれ、よき父としての人生もスタートしている。クオリファイしたころはエアーだけが武器の選手だったが、ここ数年カービングに磨きをかけ、JベイではビッグカーブとエアーのコンビネーションでJベイのサーフィンの常識を覆し、見事優勝した。
タイトルコンテンダーとして、本気でタイトル奪取に挑む時期にさしかかっている。
【MATT WILKINSON INTERVIEW】
WSLのエリートツアーの中でもその存在感と、個性的なファッション、キャラの立ったユニークな選手がウイルコ、マット・ウイルキンソンだ。
強烈なバックハンドアタックを武器にするレフトハンダー、極限まできわどいところに当てるシャープなリッピングはスリリングとさえ言える。
ここ数年タイトル争いに絡むトップグループに欠かせない存在として活躍を続けるウイルコ。アスリートというより、その人間くさい感じは、何事も楽しむ、という彼の流儀から来ているようだ。
F+オンラインストアなら、バックナンバーとして1冊からの購入も可能です。
















