パール・ジャムがはじめてハワイにやってきたのは‘90年代初頭だったろうか。ハワイ州立大学のキャンパス内にあるミニ・コロセアムのような野音で、ロックの歴史を変えたグランジロックとはなんたるものかを強烈に見せつけられた印象がある。あの日、パールジャムのボーカルがステージ上のやぐらから観客のなかに飛び下り、身体を張ったパフォーマンスに我々は度肝を抜かれたのを今でも鮮明に憶えている。そのパールジャムのフロントマン、エディー・ヴェダーはサーフするミュージシャンとして有名であり、10xワールドチャンピオンのケリー・スレーターらとも親交が深い。エディーのステージにケリーが現れることもあれば、ケリーに連れられてエディーが海に入ることもあり、お互い才能を認め合っている仲である。ハワイでおこなわれるビッグウェーブコンテスト、クイックシルバー・イン・メモリー・オブ・エディー・アイカウのオープニングセレモニーにエディーが呼ばれ、ステージを披露した記憶もまだ真新しい。2006年にエディーらは、またこの島に戻ってきた。ロック界のスーパーバンド、U2のオープニングを務めるためにである。そこでエディーはハワイのレンジェンド、IZのハワイアンソングをカバーするという想像もできないようなことをやってのけた。ハワイ語でチャントするように熱唱するエディーを観て、観客は総立ちになり涙を流す者さえいた。グランジロックのパールジャムがIZをカバーすること自体ありえないことだが、あれはハワイに住む人たちの心を理解しているエディーならではのパフォーマンスであろう。前座のほうがU2よりもよかったと、あの時のエディーの熱狂的なパフォーマンスは今でもハワイで語り継がれている。エディ・ヴェダーは幼少からサーフィンを覚え、いつの間にかハワイに惚れ、ついにウクレレCDをリリースするまでになった。米サーフラインが新CDリリースに合わせ彼のインタビューをアップしたので、パールジャムのファン、エディー・ヴェダーのファンに日本語訳をここにお届けしよう。“ウクレレソングス”に収められている曲は、時代を超越してるようなチューンですね。30年代っぽい。どうやって見つけたんですか?偶然、曲とコードが載ってるボロボロの古本をみつけたんだ。アルファルファがダーラに歌ったみたいな(The Little Rascals)、ああいうのだよ(笑)。なぜか歌詞に共感を覚えちゃって、コードは載ってたんだけど、どんな風な曲なのかはまったくわからなかった。そこで、コードを再構築し直して、マイバージョンにしてみた。数ヶ月前、レコードの仕上げに忙しかったころ、一緒に働いてる仲間の一人が色んな人たちが歌う他のバージョンを見つけてきてくれた。ある曲はビリー・ホリデイのバージョンで、タイマツ風のジャズみたいなやつで、俺のバージョンとはまったく異なるものだった。けど、レコードのテーマには不思議とフィットした出来になったよ。私にはラブソングとララバイのバイブが伝わってきましたけど。ラブソング、憎悪ソング…。「ウクレレ・憎悪ソング・レコード」ってタイトルで売り出そうかな(笑)。ウクレレとの熱愛関係はいつはじまったのですか?あるとき街角に座っていたら、このウクレレがやってきて、いっちょまえのことを言うんだ。それ以来一緒の仲さ。俺に隠れて浮気するわけでもないし。いつも俺がおごらなきゃいけないわけでもない。このウクレレはよーく人の話を聞くんだ。でも必要なときは、いいアイデアをくれるんだよね。こんな理想的な関係ははじめてかもしれないな。付き合い始めて14年経ったけど、今でも二人のあいだはラブラブさ。俺はじっくり長く付き合うタイプなんだぜ。あっ、それにギターを演奏しても嫉妬しないとこがいい。ギターとの向き合い方も、このウクレレが教えてくれた。メロディーや曲の構成について色んなことを教えてくれる。みんなウクレレを購入するべきだとおもう。ヒトは自分を表現する方法がいるんだ。練習する時間がないなんて言うのは、うそ。だって、アメリカンアイドルみたいなくだらないものを観る時間はあるんだから。リアリティー番組っつうものは、現代アメリカンライフスタイルのもっとも低俗な悪趣味を代表するようなものだよ。TVを消して、ウクレレを手にするべきだよ。弾き方はウクレレが教えてくれるって。そんなに難しくないんだ。弾けるように感じるまでに数週間から1ヶ月。そうこうしてるうちに10ポンドの減量にも成功!ってなわけだ。真偽はともかくとして、それっていいキャッチコピーじゃないー どうせ宣伝なんて嘘ばっかなんだから。おれがおっぱじめるかー1週間でミリオンセラー間違いなしだよ。でも、インターネットでみんなタダでダウンロードしたら、どうする?(笑)あなたの創造的プロセスにサーフィンは欠かせないものになっていますね。その一人の時間というのは、曲作りにどういう影響を与えますか?いい歌が10ヤード沖で待ってるわけじゃないんだよ。もっと深いとこまでいかなくちゃ。いつかは狂った科学者のようにならなくては、いい物にはめぐり合えない。こういうことかな…翌朝、自分の作品なのに、読んだり聴いたりしてもなにも思い出せないってことがある。自分の声、自分の字なのに、それが記憶に残ってないんだ。非日常的な状況に自分を追い込まないと、いい物にはたどりつけないのさ。サーファーならパドルアウトする直前に聴く曲には気をつけないとな…じゃないと、その曲が頭から離れなくなる。たとえば、エルポルトのパーキングに君はいるとしよう。ウェットスーツを着てると隣のクルマから「フットルース」が流れてくる…絶望的だね。向こう1時間半、頭の中で「フットルース」が何度も何度もリプレイされることになる。だから、俺はラモンズやフガジを聴いてから海にはいるようにしてるのさ(笑)。自分が手がけている作品を耳にしながら、頭のなかで楽器を弾いてるのを想像するんだ。そして沖で構想をまとめる。ビーチに戻ってくるまでに曲が完成してることだってありうるわけだ。できたら、あまり混んでない日のほうがいいね。波待ちしてる間にけっこうはかどるものだよ。もう一つ…防水のiPodを装着し、ながーいスタンドアップの一人旅にでることがある。音楽があれば、2時間でも漕いでられるよ。プジェット湾のような波のないとこがいい。水の上をハイキングしてるようなものだね。つい数年前まで音楽を聴きながらサーフィンなんてしたことがなくて、はじめてその体験をしたとき、ものすごい衝撃を受け、まるで音楽をはじめて聴いたときのような神々しい体験になった。そのときの曲は?二―ル・フィンのライブ盤さ。3度目のセッションまでワイプアウトがなかったんだけど、ドラムソロのさなかにコケて、洗濯機のなかをぐるぐる・・・みたいな。たいした波じゃなかったからヘッドフォンが外れなくてさ、ドラムソロに合わせてもまれてた。あぁ、いい思い出さ。このごろは今取り組んでる作品を持ってスタンドアップに行き、波に乗ったりしてる。突然、音程が微妙に高くなったり、いきなりコーラスのセクションがコーナーで待っててくれたりして調子いいよ。子供のころからの念願の発明品だね。ウォークマンがでてきたのは俺が14歳ぐらいのころ。ウォークマンをつけてる人をはじめて見たのは、1982年だったかな…マーク・リチャードをはじめて目撃した年でもあった。飛行機を所有してるような人で、手のなかに音楽を聴く装置をもっていた。それがはじめて見かけたときで、ははぁーって恐れおののいたね。それ以来、音楽を海のなかで聴く可能性について考えはじめた。あの当時の物は粗悪品が多かったけど、今ではだいぶよくなってきてる。音楽を書くとき、コードの骨組みが大切になってくる。このパートがそっちのパートに組み込まれる…みたいに。でも、俺は常にそれをスケートのランプのように考える…トランジッションっていう移行部があるでしょ。曲と音楽のちがいはトランジッションにあると僕は考える。曲は、音楽とはちがう。曲は音楽のように聴こえなくてはならないんだけど、時折、ただの曲のように聴こえてしまうときがある。パートのように聴こえ、その次のパート、またその次みたいに。そこでうまくフローするためには移行部が重要になってくる。まるでカットバックやトップターンのように。どのようにマニューバーをするかがポイントになってくるんだ。歌詞とボーカルのアプローチの仕方がすべてを決めるのさ。音楽というのは波のようなもので、歌詞とメロディーの骨組みのこと。そこでこそ移行部が重要になってくると信じている。それこそ波の上で繰り出される技であり、ワイプアウトせずにメイクすることと同じことだよね。ニール・ヤング、ブルース・スプリングスティーン、ザ・フーといったレジェンドたちと一緒にステージでプレイしたかとおもったら、MR、ケリー、レアードといったレジェンドたちとサーフィンもする。時には自分の置かれてる環境に、ワーオ! って感動しませんか?サーフィンしてる最中は波に集中してるのは私も君も周知の事実。それ以外のことはあまり考えてる余裕がない。MRやケリー、それにレアードとサーフィンするとき一つだけちがうのが、波の選択だね。彼らが波を選ぶのを手伝ってくれるんだよ。次の波がきてて、それに行けって言われたら、その波はもう自分の波。どんなにレイトでも突っ込まなきゃいけない。彼らの選択眼は確かだから。ケリー、レアード、MRのようなお方がその波に俺が乗れるっておもってくれること自体励みになるし、彼らのような伝説の人たちに「行ける」と言われたらほんとうは無理でも彼らの言葉を信じちゃうんだよね。で、結局、乗れたりしちゃう。あれっていいよ(笑)。ブルースとかニールと演奏してるときって、その瞬間に集中してなきゃならない。「最高でしょー」なんて考えてる余裕はないんだ。感動する時間はあとで十分ある。それより、その演奏を完璧に成し遂げなければならない。ブルースが球を投げたら、それをしっかりキャッチするんだ。そして、彼は予期せぬことをばんばん俺に投げかけてくるんだから。はじめて乗った波は、どこでした?はじめて乗った波は、ドヘニービーチ。12歳だったとおもう。サンフアンキャピストラーに住んでる知り合いがいたんだ。12ドルで買ったボードを俺はもっていた。そして、ジャックスサーフショップに行って、足につけるビニールストラップがついたバンジーコードを13ドルで購入した。合計25ドルの投資で、波に乗ることができたんだよ。1週間あそこにいたっけ。最悪なボードだったんだ。チャニンなんとかっていうので、いま思い出しただけでも腹が立つ。あのボードのせいで出遅れた。波に乗るまえから足を引っ張られたよ。史上最悪のボードだな、あれは。未だにあのトラウマから抜けだせないでいるんだ(笑)。俺の記憶が正しければ、あのビーチって今ではカリフォルニアで最も汚染されたビーチなんだよね。だから、うーん…最高だね(笑)。実際は、ほんとうにひどい話しだよ。最後に乗った波は、どこでしたか?最後に乗ったのはノースショアの波。どこかは言いたくないんだけど(笑)。ハワイ最終日に、飛行に乗る1時間だか2時間前のこと。この数年ハワイによく通ってますけどが、ハワイとはエディーにとって何なんでしょう?ジェームズ・メッチェナーの著書“Hawaii”ぐらいの厚さの本だったら、自分の体験だけで書けるね。正直言ってあの島々は…メロドラマ調に説明したくないんだが、今から俺が言おうとしてることはどうしてもメロドラマ調になっちまう…あの場所に僕は救われた。それだけじゃなくて、命を助けられたあとも、俺のことを守ってくれている。あそこにいるとある力に守られてるように感じるんだ。ローカルのなかに親密な関係を保っている人たちがいるしね。彼らは今でも私がもっとも大切にしてる人たちの一部だよ。それと同時に、自分のことを理解したのも、人類につい学んだのも、社会について理解を深めたのも、自然について知ったのも、多くはあそこでのことだった。一人孤独に…時には何ヶ月も隔離された場所にいたりした。ぞういったありがたい体験を自分は経験できたことを感謝している。音楽を書くには、とっても健全ないい場所だよ。社会について学んだって言うのは、社会から遠ざかってみてはじめて社会というものがわかった。客観的にモノが見えるようになるからね。人と遠ざかってみると人の良さがわかり、その反対も然りである。人々に対する信仰の器を満たしてくれるのさ。あそこから得たものは、すべてピュアな世界からきたものだと信じている。みんなが聴く歌詞のなかにそういったアイデアや理想みたいなものが反映されていたとしたら、その言葉は信頼おけるものだと自負している。パールジャムは結成20周年を迎えようとしていますが、このご時世で20年はたいしたものですね。メンバーにとってパールジャムはなんなんでしょうー弁当を持って仕事場に集まってくる仲間たちが5人いて、毎日挨拶をかわし、楽器を取り上げ、音作りに励み、そしてそのあとはみんなで意見交換して集中すると、そこから音楽が生まれるんだ。それを発表する曲数が揃うまでやる。それが終わったら、外に遊びにいくのさ。詰まるところ、弁当箱を仕事場に持ってくるっていうことなんだよね。そんなハードなことじゃない。決してハードではないよ。音楽は大きく解き放れた世界を航行し、成長の可能性を無限大に与えてくれるんだからね。くすぶってさえいなければ、音楽はきみに味方してくれるさ。我々はいつも前を向いて生きている。それを誇りにおもっていいし、そう感じてるはずだ。でも、それも45秒しか続かない。ほんとうのことさ。
いやぁ、ときの立つのは早いもので、ボヤボヤしてるとブログって、本当に月イチ更新とかになっちゃうね。私的にはそっち方向、超簡単。
ツアーに出てれば、やらねばならぬ、みたいな悲壮なまでのプレッシャーというかサービス精神というか、周囲からの脅迫というか、いろんなものに押しまくられて、苦行だ苦行だとぼやきながらやるので、ほぼ日刊ツノダ新聞になるわけだけど、その反動?
別に日々書くこともないし、人様に語りたいこともないし。
え~っと、実はちょっと特権発揮して、次号、いち早く手に入れた私。
いい出来ですわ。自画自賛。カリッサ、ごいす~。
今ハワイ、これからカリフォルニアと人に会うツアー、弾丸で5泊8日空中2泊みたいな、疲れる旅。それに最新号持ってくって話で早くに入手。会員用Tシャツも、実は私、初めて本物見ちゃいました。
撮影とかに使ってるのはサンプルなもんで。
すごいね。超かっこいいじゃん。なんか、Tシャツそのものも、タダでもらうのに超高級だし。もったいない。これはタダではあげられないなぁ……とすでに手遅れな感想ですわ。
イラストを描いてくれたシェーンに届けるのに、私、荷物の中にTシャツ20枚ぐらい入ってて、もう運び屋状態。F+もそうとう重かったし(笑)。
ノースの本日は、波小さいながらもクリーン。腰胸ぐらいの超ファンウエイブ。おそらくシーズン最後のスウェルだな。この先ノースはひたすらフラットな日々へと突入します。
なんかね、5月の最終週から6月の第1週って絶対波ある特異日みたいよ。毎年必ず、こういうファンでクリーンなヤツがあるらしい。水はあったかいし、超澄んでて海がめ丸見えだし、これでフラットなのが夏のノース。
■2011年度世界ジュニア選手権大会が閉幕!!!初出場の仲村拓久未選手(三重)が16位の大健闘!!国際サーフィン連盟(ISA)主催のQuiksilver ISA World Junior Surfing Championship 2011が、ペルーはプンタ・エルモサビーチにて開催され、7日間27ヶ国の世界トップジュニアサーファーによる熱い戦いが閉幕しました。チームジャパンは、11名が参戦しました。大健闘を見せたのが、本戦をR4まで勝ち上がった仲村巧久未選手。世界ジュニア初出場ながら、世界のトップジュニアサーファーの中で16位と素晴らしい結果を打ち出してくれました。日本の国別順位は13位でした。本大会を終えたチームジャパンメンバーの感想は、近日NSAオフィシャル・サイトにてアップします。楽しみにしててくださいね。また、次回の国際派遣大会は、6月25日(土)~7月2日(土)の世界選手権大会です!! 引き続き、みんなでチームジャパンを応援しよう♪国別総合順位 / 日本13位日本代表選手 個人順位仲村 拓久未 選手(三重) 16位稲葉 玲王 選手(JPSA公認プロ) 61位佐藤 魁 選手(湘南茅ヶ崎) 73位大森 海夏人 選手(茨城南) 41位渡邊 藍 選手(千葉南) 41位山中 海輝 選手(奈良) 41位松野 陽斗 選手(湘南茅ヶ崎) 57位水野 亜彩子 選手(JPSA公認プロ)43位野呂 玲花 選手(徳島) 43位高橋 みなと 選手(宮城仙台) 49位村松 爽香 選手(静岡2区) 61位※大原洋人選手は参加を辞退しています。情報提供一般社団法人 日本サーフィン連盟 事務局(NIPPON SURFING ASSOCIATION)
あっという間に5月も終わり、春も終わり、バラも終わり、もう梅雨なのね。
早いなぁ。
で、締め切りのフヌケのなか、締め切り中からなんかバタバタといろんなニュースが入ってきて、いろいろ考えたけど、そんな暇もなく締め切り。
ようやく終わってのいっちゃんだよ。
知ってる? いっちゃん。
東浪見は一宮町という町にあるんだけど、その一宮町キャラクター。それがいっちゃん。ま、チーバくんのよりローカルコアバージョンだな。
人口たかが1万何千人の町なので、F+の読者より少ないわけだけど、いっちゃんはマイナーなので、たぶんチーバくんみたいなグッズにはなってないと思う。
ま、町の施設や駅なんかに、このプリンターでプリントしたっぽいポスター? が貼ってあるだけ。これはアイデア的には上総の国一の宮の玉前神社の巫女さんなんだろうな、きっと。神の町ですから。
私的にはいっちゃんというと、田中樹プロなわけだけど、いっちゃん、元気? 最近会わないね。
でもま、一宮町的にはいっちゃんはこの子だな。お決まりのゆるさがウリで~す。
ブラジルのジャッジ問題のあとに来たアンディの死因問題。ま、これは6月20日には何があっても公開されてしまうので、その時点でまた現実を直視しなければならないのだけど、死因が薬物の過剰摂取であれなんであれ、アンディ・アイアンズというサーファーが残した足跡というか影響というかは否定しようもなく、ケリーの10度のタイトルはアンディがいなければおきなかったことは明白で、3Xワールドチャンピオンの栄誉は消えるものではない。ただ、本当にその死を残念に思う。
そしてナイキ6.0のオーストラリアサーフマーケットでの鮮烈デビュー。う~ん、オーストラリアやアメリカでは2試合の枠一杯だから無理でも、日本ではWTはゼロだから、日本でやってくれないかな。マジで。
ケリーはワールドツアーに参戦するのか?サーフ業界の疑問に答えるかのように2011年ワールドツアー第一戦に姿を現し、記者会見をするケリーから始まるWater Pocketシリーズ最新作は、全てのインタビュー、会見に日本語字幕が追加され、さらにその場の雰囲気を感じる事ができるようになった。オフィシャルジャッジスコアー付きで、今年の高得点アクションがわかるようになっているのもwater pocketシリーズの特徴で、テイクオフからキックアウトまでを収録してある事から、ライディング全体がわかる教科書的な要素も持ち合わせている。ダブルアングル撮影でテイクオフを超至近距離から撮影した映像は、プロサーファーのパドリングからテイクオフを研究する最高の素材はこのwater pocketだけだ。ケリー・スレーターを中心に編集されていて、ケリーのバリエーション豊富なサーフ映像はもちろん、間に収録されている最初から最後までのインタビューを聞くと、ケリーの心の動きがわかる。今年は3Dスタイルのテールアウトマニューバーを武器に高得点を連発したタジとケリーが勝ち上がって行く様子が最高に面白い。最後にはバーレーヘッズの膝~腰サイズ、まるで日本の波質でおこなわれたBreaka Proもパーコ、タジ、ジュリアン、オーエンなど現代サーフィン最高のメンツを中心に収録。果たして彼らはどうやって膝波を乗りつないでいくのか?高い位置から撮影された映像は、テイクオフからキックアウトまで、小波の教科書度100%。ボーナスの一つには今年ケリーの次に話題になった女子優勝のカリッサ・ムーアを収録。これは見る価値ありです。ケリー、ミック、タジ等世界トップメンズサーファーが『今大会のカリッサは、マジでヤバくて見てて最高に楽しかったよ』と話題になるほどだ。ケリー、タジの映像が満載、日本語字幕付きでさらにパワーアップしたTabrigade Film最新作『Water Pocket -VII-』が発売。
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ここの所、業界のインサイダーの間じゃナイキ6.0が来年オーストラリアのサーフイベントを本格的にスポンサーするってウワサで持ちきりだった。ナイキもASPもオフィシャルなラインではノーコメントを貫き通しているけど、インサイダー情報によれば、ここ数日中には公式に発表される予定のようだ。そう、ナイキ6.0コンテストが2012年の春、ゴールドコーストとベルズの間にシドニー、マンリービーチで行われるんじゃないだろうか。ウワサが本当なら、ナイキのイベントはオーストラリアで行われた試合の過去最高レベルの賞金になる。何しろウワサではミリオンダラーイベントということだから。じゃ、もうひとつWTがオーストラリアで行われるのかってーいや、そうは思わないな。なぜならルールでは1カ国では最大2試合しかWTイベントは認められてないからだ。その2試合の枠はすでにクイックシルバーとリップカールで埋まっている。そうなるとおそらくナイキ6.0のイベントはプライムってことになるんだと思う。ハーレーのUSオープンと同じような感じだね。ま、ハーレーはナイキのサーフウエアレーベルなんだけど。マンリーってのはちょっと奇妙な場所かなって思うけど、逆に完璧な場所かな、とも思う。シドニーの南、ボンダイのエリアで、1964年には最初のワールドタイトルイベントが行われ、バーナード“ミジェット”ファレリーが優勝、その後もコカ・コーラサーフアバウトで、サイモン・アンダーソンやラビット・バーソロミュー、そしてウエイン・リンチ、ラリー・ブレアなどが活躍した場所だ。マンリーは90年代には、キャロル、ポッツ、ダミアン・ハードマン、ニッキ―・ウッド、ガーラック、バートン・リンチあたりが、髪の毛ふさふさだったタイトルを取る前のケリーと対決した場所でもある。じゃ、波的に3月4月のマンリーはどうなのか、というと、そんなにいいシーズンとはいえない。レイン・ビーチェリーがここ数年、女子のWTをマンリーで開催しようでも8としているが、なかなか波には当たっていない。ただ、80年代90年代のイメージだといい波なので、待つしかないということなのか。もうひとつ、ナイキ6.0がマンリーをミリオンダラーイベントの会場とするのではないかと考えられる理由に、元ワールドチャンピオンのバートン・リンチの存在がある。バートンはご存知のとおり、ナイキの持つサーフレーベル、ハーレーのアンバサダーで、なおかつマンリーの出身。彼がコンテストディレクターを勤めても何の不思議もない。それか、ラビット・バーソロミューでもいい。ラビットも今はハーレーのアンバサダーだ。ラビットは先ごろアメリカのナイキヘッドクオーターにいたことが明らかで、その会話をこっそり聞けたら楽しかったのに、と思う。ナイキはWTをやりたいんじゃないかってー 僕もそう思う。でもね、マーガレットリバーのドラッグアウェアプロがここ数年プライムからWTにグレードアップを試みてるんだけど、出来ないんだ。お金は足りてる。だけどひとつの国で2イベントまでってルールが邪魔してるんだよ。じゃ、なんで今年、アメリカで3試合、ニューヨーク、トラッスルズ、そしてサンフランシスコってやってもいいんだよ、という素朴な疑問。ASPの答えは、リップカールサーチは1箇所で一度しか開催されない特殊なイベントで例外だから。それじゃ、パイプマスターズを入れたらー ハワイってアメリカでしょー ハワイいれたら2012年はアメリカで4試合あることになるんだよ。で、それに対するASPの答えは、ハワイは別だから。オッケー。どっちにしてもこれでナイキが公式にオーストラリアのサーフィンインダストリーに参入してくることは間違いない。記録破りのプライズマネーのプライム、アレホ・ムニーツとローラ・エネバーのふたりのジュニアチャンピオン、2011年のワールドチャンピオンになる可能性の高いカリッサ・ムーア、ワールドチャンピオンにはまだちょっと遠いけど、ミシェル・ボレーズにジュリアン・ウイルソンと、着々とチームを作っている。サーフィン界は長いことずっとビッグ3に牛耳られていた。しかし、今、巨象が動き出した。詳細は公式発表を待つことにしよう。写真さまざまなコンテストが行われたマンリービーチバートン・リンチケリー・スレーターブラッド・ガーラックニッキー・ウッドマンリーはシドニーエリアのにぎやかなメインビーチだ"
で、できあがりました~、F+002!
ってまだ印刷の最中ではあるんですが、私の手は離れたってことで。
この不景気のさなか、製紙会社被災で紙は値上がりするし、広告は取れないしで、ユニットみんなで首吊りか、ぐらいの失速の中、それでもクオリティは保ち、会員様とのお約束は守らねば、で、頑張りました。しっかし、厳しいね。
表紙は本邦初、じゃないのかな、女子って。わからないけど、アメリカではサーフィンだかサーファーの表紙がリサ・アンダーソンだったことはあったけど、日本ではなかったんじゃないかな。F+002の表紙は、ごいす~、のカリッサ・ムーア。
今のところ全試合ファイナル進出、優勝3回2位2回。ケリーもびっくりな活躍と、そのサーフィンの素晴らしさに敬意を表して。
ま、ビキニもいいじゃん、夏に向けてのビジュアルとしては。
内容は、ゴールドコースト、ベルズのバックステージ写真集、インタビューはテイラー・ノックス、大野修聖、コンテストはゴールドコーストとベルズ。ここで興味深いのは元ツアラーのロス・ウイリアムスのコンテストレポート。やっぱり元その現場で戦ってた人は、目線が鋭くて面白いよ。
そしてシャーマンのケリー・スレーター写真集は好評発売中だけど、ケリーの10度のタイトルすべての表彰パーティに居合わせたピーター“ジョリ”ウイルソンのKS10、トリップは、ケリー、シェーン・ドリアン、ロス・ウイリアムスのコスタリカ。昔はいつも一緒にツアーを回っていた仲良し3人組が久しぶりに顔を揃えた。
どれも読み応えがあって面白いけど、私が今回最も気に入ってるのは巻頭のコラムかな。何度も自画自賛しちゃったし(笑)。
6月10日には会員の皆様には確実にお手元に届くし、まだ会員でない方は会員になればシェーン・ドリアンのTシャツとともにおうちに届きま~す。
会員募集についてはここでみてね。
F+パートナーショップに行けばF+002は6月10日には無料配布されてるはずだよ。
アンディ・アイアンズの検死結果の発表が30日間延期されたことに関して取り沙汰されているが、ついにアンディの家族が沈黙を破って声明文を発表した。声明文はアンディに薬物乱用の事実があったことを認めており、アンディの悲劇の死以来、世界中のサーファーのあいだで噂されてきた事件が新たな展開をみせている。ハワイのニュース番組、Hawaii News Nowが5月25日に伝えたところによると、今回の発表を30日間延長したのは家族側の意思ではなく、テキサスにいる弁護士が家族の了承を得ずに自身の判断でおこなったことであると伝えた。要するに複雑で難解な10ページにも及ぶ毒物検査報告書を家族側が正しく読み砕き、理解する時間を稼ぐために、テキサスの弁護士が家族のことを考慮し取った措置というとこだろう。それと同時にアンディの本当の死因を家族側が真摯に受けとめる時間が必要と弁護士が判断したことであるらしい。声明文には、30日間さらに結果発表が遅れたため、アンディの家族のとった措置を疑問視する声があがっているが、彼ら自身、「6ヶ月間この結果を待っており、率直に且つ誠実に結果発表を受け入れる覚悟はある」としている。さらに声明文は、6ヶ月前のアンディの未亡人リンディの発言がOutsideOnlineによってあたかも昨日今日なされたリンディのコメントであるかのように記載されているが、それはリンディがアンディの死によって打ちひしがれてた際に混乱して語ったことであり、「アンディのイメージを損なう」といったようなコメントをしてしまったことを、今では非常に後悔しているとリンディは述べている。そして、「薬物の過剰な服用による死亡説」をリンディが過去に否定したことに関して、「今となってはその説も否定できない」とした。「アンディの人生、ならびに死は、薬物で汚されてしまった」と、アンディが薬物中毒と戦っていた事実を声明文は認めている。
先に行われたブラジルのビラボンプロでのジャッジングか世界的に問題になっていて、以前ならみんながおかしいと思ってもそれがジャッジに伝わる方法はなかったわけだけど、このインターネット時代、ツイッターだのブログだのいろんな所で語られちゃうわけで、声はダイレクトに届くようになった。
このコメントの内容はF+サイトのニュースに上がってますので読んでください。
で、それにしても、ジャッジングに関してASPがオフィシャルでコメントを流すというのは初めてじゃないかと思う。
それは、インターネットで見てる画像では本当の事はわからないのいよ、という論調。
で、これは相当正しい。私がどこかで書いたことをパクってるんじゃないかと思うぐらい同じことを言っていた。
スピードは映像には出ない。波全体が見えないと、本当の難易度はわからない、などなど。ホント、画面見ただけじゃ何も語れないのは事実なわけよ。
正しいんだけど、じゃ、なんで画像でのリプレイをジャッジングに加えるのか? って疑問というか矛盾というかが出てきてしまう。今ジャッジはリプレイ画像も取り入れてるから。
そして、最も私が違和感を覚えたのは、あのジャッジを疑問視しているのはインターネットの画面で見ていた人だけじゃないという事実があるのに、この説明? というあたりだ。
いろいろコメントしている人の中には、現場で見ていた選手たちも含まれている。選手というのはWTレベルになれば恐ろしいぐらいいろんなことがわかっていて、特にジャッジングに関しては、正しいポイントは選手本人が一番良くわかっている。
もちろんオーバースコアは黙ってそのままちゃっかりもらうし、アンダースコアならプンプン。
そしてジャッジクライテリアはジャッジと選手との話し合いの中から毎年決まって、ルールブックに書かれていくもので、決してジャッジだけが独断でクライテリアを決めるものではない。
で、あれだけ選手の間でも問題になっているのに、ここにきてのあのリリースってのは、もう何をどうひっくり返しても、言い訳にしか聞こえなくなってしまう。でもって、その問題のオンデマンドムービーは削除されてるってのもいただけない。
こうこうこういうわけで、ビデオとは違うとだいぶ具体的に書いてあったから、だったらその違うビデオは残しておいたほうがいいと思う。
消されちゃえば誰だって、あ~あ、証拠隠滅じゃ~ん、と思う。
それよりなにより、ジャッジたるもの、言い訳とか解説とかしないほうがいいかもしれない。もちろんヘッドジャッジは選手の抗議に対する回答はマストだけど、一般人に対してまでそれをやる必要があるのかどうか。
どんなにうるさく騒がれても、俺たちがルールブックだ、ぐらいの覚悟で沈黙を貫いたほうが良かったんじゃないかな、と思うし、今まではそうだったと思う。
だって、もうこうなると、あぁ、やっぱ気にしてるんだ……って私ですら思うし、スーザだっていい迷惑じゃん。