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ガブ、ケリー、ミックあたりの上位ワールドタイトルコンテンダー組はおいといて、今回なんかけっこういいじゃん、と思うのはオウエン・ライト。故障で一線から離れていて帰ってきたときには、なんだかいない間にサーフィンもジャッジクライテリアもグッとカービング方向に振れてしまった上に、ツアーのレベルも格段にアップしてしまっていた。あのニューヨークのイベントあたりでケリーと年間の勝ちを2分していた当時のオウエンのサーフィンは、何となく古い感じというか、もうそれじゃないよね、時代は……という感じだった。たった1年離れると、こんなになっちゃうんだ、みたいなここ数年のサーフィンの変化も驚きだった。継続してずっと見ていると、変わってるな、変わってるな、と思っていても、誰も止まってないので、その変化を明確に判断するのが難しい。しかし、過去からやってきたようなサーフィンを並べてみると、その違いは歴然だった。しかし、今回のオウエンはだいぶ違うと思う。自分のサーフィンと、今のツアーのスタンダードの違いを徹底的に分析して、その差を詰めてきたと思う。ビフォーマイケル・チャンとアフターマイケル・チャンの錦織ぐらい違う。もっとも大きな変化は、彼のサーフィンのフロー、流れ、技と技のつなぎの部分だ。あくまでスムーズで、止まらないように努力しているのが見える。もともと体の大きい選手で、ひとつひとつの技は派手なのだが、どっちかというとカービングというより振り回し系だったので、板を返した後に止まるのが目についていた。今回はそこ、直ってると思う。板を返した後のレールの切替が今までより早いので、次のターンにスムーズにスピードをつなげていけている。相当練習したんだと思う。ま、WCT選手になっても猛練習の日々なわけだから、日本人からWCT選手が出ないってのは、そんなに不思議なことじゃないかな。やみくもにサーフィンすればうまくなる、ってわけじゃないし。
ラウンド1ではワイルドカード連中による番狂わせが続出したわけだけど、ま、ここはケリーのおひざ元のアメリカなので、ここに住んでいるブラジル人(結構多いけど)以外の99%近い人が、ラウンド2でガブがラオニに負けて、ケリーが優勝すればいい、と思ってるわけだ。この、負ければいい、と思われる感じ、というのは相当のプレッシャーというか、不安を選手にもたらすもので、全盛期にひたすら勝ち続けてた当時のケリーがよくこぼしていた。ビーチにいるみんなが、僕が負ければいいと思ってる。それはものすごい孤独感だ、と。今、ガブが初めてそれを食らってるんだと思う。ガブリエル・メディーナという選手は、そういうプレッシャーのようなものとは無縁の選手としてここまで来たが、それは追われる立場としてのものではなく、ずっとチャレンジャーであり、追いつけ追い越せで、なにくそ全力でやって上に上がってやる、って感じだったことも大きく影響していたと思う。しかしタヒチでの優勝以降、彼以外の全員が、真剣に彼を破ろうとマークし始めてきた。それと同時にトップ選手としての注目度も増す。目指す上はもうない。自分が世界の頂点に立ち、タイトルが夢ではない状況は初めての経験だし、そこに持ってきてお気に入りのマジックボードを折る、という不運に見舞われ、ラウンドワンをワイルドカードにやられる、というアクシデントもプラスして、何となく内心嫌な感じなんだろうな、と思う。言い知れぬ不安、みたいな。ラウンド1はまさにそんな感じだった。いつものガブらしくない、今一つ突き抜けきれない感じ。そのあとのフリーサーフィンも、悪くはないんだけど、なんかつまんない感じというか、パッとしない。バックアップの板が微妙に合わないせいもあるだろうけど、メンタル面も大きいんだろうと思う。ま、ラウンド2でこれを跳ね返してラオニに快勝するようなことがあれば、また吹っ切れて上位にいっちゃうんだろうし、そうなるとタイトルはハワイ前に決まっちゃう可能性が濃厚になる。ラウンド2の波はオーバーヘッドの予報なので、ラオニが得意とする波だし、ラオニにしてみれば、同じ国の仲間とはいえ、後輩にいいようにやらせておきたくはないだろう。この辺で釘さしとかなくちゃ、って感じだと思うし、自分をアピールするいいチャンスでもある。ラオニが爆発して、昨年のベルズのパーコ戦のようなことになると、ガブのサーフィンではかなわない。ロウワーのオーバーヘッドとなればガブに有利なエアー合戦は考えにくいし。とはいえ、ケリーもどうやらしっくりくる板が見つかっていないようだし、相手のジェレミーも出場停止明けで燃えてるので、簡単に片付く相手じゃない。ガブ、ケリーが早い段階で落として、ミックが来ると昨年の再現フィルム。この試合は今シーズン、ASPの名のもとでの最後のタイトル争いの大きなキーポイントになることは確実だ。
カリフォルニア、特にこのオレンジカウンティの南より、あるいはサンディエゴカウンティに来たら、メキシカンでしょ。ここからメキシコとの国境までは数時間だからね、結構おいしくて安いメキシカンがどこでも食べられる。このトラッスルズがあるサンクレメンテには、サーファーなら誰もが知ってるペドロスタコスがあって、昼時や夕方にはドライブスルーも店の外のテーブルもいっぱい。たいていの人のおすすめはフィッシュタココンボ(コンボナンバー3だったかね)なんだけど、私はボリューミーなコンボナンバー1のビーフブリトー派。メキシカンライスと豆がついてくるんだけど、豆嫌いな人けっこういるよね。日本でいうウズラ豆の塩味の半殺しアンコみたいなものなわけだけど、私好きです。でもそれより好きなのはオレンジ色のメキシカンライス。パサパサのチャーハン的なもの。ブリトーよりこっちの方が好き。セブンイレブンとジャックインザボックスの交差点にあるこの店がオリジナル。この店がある高速脇のエルカミーノリアルストリートを少し北に行った左側にも、支店ができた。でもね、今回の発見はその先、ピコとの交差点手前の左側のスーパーボウルエクスプレス。ハワイのプレートランチ的な焼肉ごはん定食やすし、てんぷら出してるテイクアウト主体の店。やってるのはコリアンのご夫婦と思われるんだけど、普通においしいです。オススメはチキンアンドリブのプラターでスチームべジ添えか、コリアンBBQプラター。これでもか、のヘルシー蒸し野菜(キャベツ、ニンジン、ブロッコリー)と、ご飯の上にこれでもかの焼肉。今回結構これヘビロテ。でもね、私フェイスブックとかのヘビーユーザーじゃないんで、食べる前に写真撮るって、絶対忘れちゃうわけ。食べた後に、あ、これFBネタにあげよう、って思う(笑)。みんなまめに撮ってるけど、私どうもその習慣が馴染めずです……次回、頑張ります!
2014ハーレー・プロ@トラッセルズDay1ハイライトです。"
2013年にバックパックを中心としたプロダクトを扱うブランドとしてデビューした"MAKAVELIC(マキャベリック)”。素材、機能性、耐久性を徹底的に追求しており、感度の高い人達の間ではジワジワとその評判が広がっています。実はこのMAKAVELIC、デイリーやトラベルユースはもちろん、サーフ、スケート、スノーボードなどアクティビティスポーツをライフスタイルとして持つ人たちの日常のON/OFFでも使用できるように、というコンセプトでクリテイトされてるんです。今回はそのMAKAVELICの中より、高耐久の素材”CORDURAREcomade Canvas(POLYESTER)"を使用している人気モデルのTRUCKS DAYPACKの限定カラー、NAVYが登場です。デイリーユースならM、トラベルならLという選び方はもちろん、パッと見のサイズ感やご自身の身体に合わせて、っていうセレクトもアリだと思います。またデザインはベーシックなので、長?く活躍してくれることは間違い無しです。左:TRUCKS DAYPACK(MEDIUM) W285×H450×D140 17,000(税別)右:TRUCKS DAYPACK(LARGE) W310×H510×D135 17,000(税別)問合せTEL:03-6809-7630http://makavelic.com"
タジがこけたら、みなこけたま、どこもかしこも今日の見出しは、番狂わせ続出の大会3日目、ってことになるんだろうけど、ホント、男女ともに番狂わせというか、トップ陣全滅。なんか、今年よくあるな、このバージョン。でも男子に関してはまだ負けのないラウンドだから問題ないけど、女子のカリッサは、ちょっとね。でもまぁ、これで少しタイトル争いが面白くなるんだろうけど。レイキー・ピーターソン先にカリッサいっちゃいましょうか。ま、相手が悪かったのと、ミスが多かった、ぐらいですかね。朝のフリーサーフではベッシェンコーチにほめられてたけどね。ちょうど隣でやってたのですべて聞いちゃったんだけど、私がコーチだったらこう言うな、と思ったのと全く同じことを言ってたので、ちょっと嬉しかった。ホントフリーサーフィンは良かったけどね、午後になって風の入ったコンディションでは今一つだった。逆にレイキーはカリッサ相手なので全開。エアリバースまで決めちゃって、ウイメンズ、どこまで行っちゃうんでしょう、って感じだったから。ミック・ファニングミシェル・ボレーズジョエル・パーキンソンさて、男子。ディフェンディングチャンピオンのタジが、別にこれといってどうこうというんじゃなかったけど、なんかね、なんか合わないなぁ……って感じで朝一ヒートで負けた。そのあと仕事師ミック、パワフルボレーズ、流れるパーコと、順当に進んだ次のK様。ケリー・スレータータナー・ガダスカスなんだろね、ケリーはさかんに板テストしてるけど、まだしっくりくる板が見つかってないね、たぶん。何となくみんな中途半端なターンだった気がする。今一つ決めきれない感じ。逆に爆発したのはタナー・ガダスカス。昨年ここでケリーを破ったパット・ガダスカスの弟さん。ローカル。応援もすごかったけど、ま、兄貴にできるなら俺にもできる、って感じだったんだろうね。すごく冷静だったし、ミスが少なかった。逆転の波は彼のすべてを出し切った感じもあったし。ガブリエル・メディーナカルロス・ムニョスでもってその次のガブ。ビデオクリップの公募で選ばれたコスタリカのカルロス・ムニョスの気合いにやられた。この子もタナーと同じように、ラストライドになった逆転の波は、今彼ができるすべてを出し切った感じだったと思う。立派。ラインは細いし、まだまだなんだけど、今彼ができることはこのヒートですべてやったと思う。いつものガブシステム。聞いた話によると、ガブちゃんは練習でマジックボード折っちゃったようで、そういわれてみれば、ガブらしくない感じの詰まり方してたな、とは思う。板、大事。ラウンド2でガブはラオニ・モンテイロ、ケリーはジェレミー・フローレス、タジはブレッド・シンプソンと当たる。ここでガブがラオニに負けるようなことがあると、一気に後ろからケリーとミックが攻め込んでくる感じ。明日も潮のいい時になんかやるんじゃないのかね、波は少し残りそうだから。aspジャパンサイト内のYuki's WT Ourlook も更新中なのでチェックよろしく!
ジョンジョン・フローレンスのシェイパー、ジョン・パイゼル7時半コールで、11時半まで待ち。何で待ったのかよくわからん待ちだったね。新しいスウェルが届く、って、そんなのないし。待ってる間はフリーサーフデー。それを見てる限りは全然できる感じで、セットも入ってきてた。でも11時半ごろになったらカリフォルニアお約束のオンショア、逆光キラキラスタート。朝からやって、ここでストップが正しかったと思うんだけどねぇ。で、結局やらないって……。でもまあ、カレンダー向けのいい写真が結構撮れたからいけどね。そうです、昨年作り忘れちゃったカレンダー、作ろうかなと思ってます。もちろん多利薄売で売りたいところだけど、みんなお金使ってくれないので、長年会員の方には次号お届けとともに無料プレゼントってのどうかしらね。あぁ、もう来年の話だ。とにかく今日やらないってことは、この先まだいい波が来る予定なはずなので、今年のロウワーは期待かね。昨年がイマイチだったから。ケリーは今日も結構しつこくボードテストしてた。気合十分。後半に向けてマジモード全開な感じです。今日のフリーサーフィンではジョンジョンの一発芸が冴えてたかな。1本のライディングとしてまとまってたのはガブだけど、ワンマニューバーがすごかったのはジョンジョンではなかったかな、と思う。ま、そういうサーフィンはいつものことではあるけど。今日は男子の日のウエイティングだったからオールスターラインナップだったんだけど、パーコ、いなかったね。昨日の朝イチはやってたけど。なんか今回パーコちゃん静かな印象。選手以外ではコメンテイター陣がうまかったね。さすが元みんな選手だっただけに、やるもんだよ。ロス・ウイリアムス、ポッツ、トッド・クライン、ローザンヌ・ホッジ……ロス・ウイリアムスマーティン・ポッタートッド・クラインローザンヌ・ホッジ(サーフィン界のシャラポワ的ビーチク)ピーター・メル月曜日からいい波が届く予報、火曜日は確実。その前に明日、明後日ー って話もあるけど、どっちにしても、女子あと半日、男子3日半で、朝から晩までで4日かかるので、ワンスウェルでは厳しいことになると思うんだけど……明日のほうが今日よりいい予報なので(だから今日やらなかったわけだけど)、明日の朝に期待。ラウンドワンは前半に有名どころが寄り集まっちゃったので、朝の光のいい時にやってくれることを、これまた期待。午後はまるで写真にならないので。ビーチは混んでて一度三脚立てたらもう逆光避けるのに動く場所はないし。
ツアー中最もトリック系マニューバーがみれるトラッセルズのWTイベントがいよいよスタート。ラインキングトップのガブリエル・メディナと地元のコロへ・アンディーノのクイックインタビューです。"
いつも『F+ SURF CULTURE MAGAZINE』をご購読頂きありがとうございます。この度、2014年9月10日より配布開始となりました「015号」内に、誤った内容の記事原稿が掲載されている事が確認されました。読者の皆様に多大なるご迷惑をおかけしました事、深くお詫び申し上げます。◆対象の記事P.46~「6 WEEKS IN TAVARUA」記事内この中の、P.52に掲載されている原稿内容が、P.46の原稿と同一のものとなっております。以下、正しい原稿を掲載させて頂きます。※太文字部分が、正しい原稿となりますので、紙面と照らし合わせてご参考頂けますと幸甚です。=========6 WEEKS IN TAVARUA=========TEXT BY TOM SERVAISフィジーの波で一般的にいいシーズンと言われるのは、5月、6月だ。サイクロンシーズンが終わり、少しずつ夜の空気がひんやりしてくる。そしてサウススウェルの季節がやってくる。それを狙ってASPの男女WCTイベントがやってくる。もちろんケリー・スレーターもやってくる。ウイメンズのWCTは5月の終わりで、6-8フィートといういいコンディションに恵まれ、サリー・フィッツギボンスが素晴らしいパフォーマンスを見せて優勝した。あの波であんなサーフィンをウイメンズサーファーに見せられちゃ、男子たるものちょっと困っちゃうわけだけど、最近のウイメンズのレベルの高さときたら、もう素直に降参しちゃおうか、と思うぐらいすごい。もちろんサーフィンは一般レベルの僕なんて、到底かなわないわけだけど。そのあと、6月の前半の2週間が男子のWCTの期間だったが、波の予報は今ひとつだった。最終的には十分コンテスト可能な波に恵まれたけど、それはツアーのみんなが期待していたフィジーの波とはかけ離れたものだったし、クラウドブレイクのビッグコンディションを得意とする選手たちには、かなり厳しい状況だった。逆にオールラウンドに、どんな波でもリップする選手にとっては、スモールだけど形のいいフィジーの波は最高の舞台になった。ミスターオールラウンドともいえるブラジルの若手筆頭、タイトル争いのトップを走るガブリエル・メディーナが優勝した。コンテストピリオドをだいぶ残して試合は終了したわけだけど、そのあと海は完全にフラットになってしまった。ほとんどの選手たちは島を後にしたが、何人かは居残り、家族などを呼び寄せたりして、つかの間のリラックスタイムを楽しんでいた。そんな居残り組のひとりのケリー・スレーターは、結局6月いっぱいタバルア島に滞在し、コンテストピリオドが終わったあとに来たふたつのグッドスウェルを当てていった。ケリーのタバルア好きは今に始まったことではないし、もう有名な話だ。かなり多くの時間をタバルアですごし、今までにたくさんのいい波を当てている。あの島に1か月も滞在するというのは、かなり原始的というか素朴な生活を送ることになるのだけど、実際にケリーはそんな生活がかなり気に入っているようだ。考えてみれば、ケリーみたいな人気者にはパーフェクトな場所かもしれない。誰にも追われることなく、人目も気にせずにのんびりとリラックスした時をすごし、いい波でサーフすることができるのだから。波のない日は釣りに出かけたり、ツアーのコメンテイターをつとめる親友のロス・ウイリアムスの娘たちと、夜のビーチにシースネイクハントに出かけたり、気の向くままにのんびり過ごしていた。彼がこの島を初めて訪れたのは25年前のことになるが、彼はここのすべてを気に入ったようだ。特にフィジアンの友人たちを。世界中の波予報を見るときに、ケリーのチェックリストには必ずこのフィジーが入っている。潮や風がピッタリ合いそうなら、すぐに飛行機に飛び乗り、置いてある自分のジェットスキーでラインナップに直行するのだ。僕がこの島に滞在した5月後半から6月いっぱいには、6-10フィートレンジのスウェルが3回訪れた。タバルアのメインスポット、クラウドブレイクの波にしてみれば、ものすごくスペシャル、というわけではなかったけど、十分エキサイティングなものだったし、ほかのスポットであの波が立てば、そりゃエピックなコンディション、ってことになるんだろうと思う。最初のそれは、ウイメンズのWCTが行われているときにやってきた。なんであの日にウイメンズの試合をレストランツじゃなくてクラウドブレイクでやらなかったのか、という疑問はずっとつきまとうが、結果的には早いうちにフィジー入りして練習をしていたメンズWCT選手たちのクラウドブレイクセッションになったから、それはそれでよかったんだけどね。オウエン・ライト、マイク・パーソンズ、ナット・ヤング、ガブリエル・メディーナ、マイケル・ホー、ロス・ウイリアムス、ジョン・ローズマン、シェーン・ドリアン、マーク・ビッサー、キーラン・ペロウ、アンソニー・ウォルシュ……そして一番びっくりだったのは、10フィート4インチのサップガンを持ち込んでサーフした、レイアード・ハミルトン。日の出から午後まではいいコンディションが続いたけど、夕方には風が入ってかなりバンピーになってしまった。しかしその風も薄暗くなるころには止まって、また面がクリーンになってのラストセッションだった。あの日のクラウドブレイクは、男女合わせたASPのWCTフリーサーフセッション。選手ばかりでなく、ウェブクルーや関係者、カメラマンやジャッジ、ラインナップは誰もがツアーにいる顔見知りの面々、という感じだった。そのスウェルの後、メンズのコンテストピリオドの2週間はずっと、ほぼフラットと言ってもいい状態が続いた。その中でもなんとかコンテスタブルな波を使って、試合はあっという間に終了した。試合後も島に残った連中は、釣りを楽しんだり、のんびり家族と過ごしたり、文字通りのアイランドライフを楽しんだ。WCTで埋め尽くされた6月の2週目までが終わり、14日からの1週間は、オーストラリア人やアメリカ人のファミリーグループが宿泊客で、それぞれにタバルアでのバカンスを楽しんでいた。その週の木曜日に波が上がった。選手たちはみんな家路につき、残っていたケリーと、奥さんと新しく生まれたベビーとともにやってきたボビー・マルチネスがこのスウェルを楽しんだ。メインのクロージングスポンサーだったFTWを離れ、自分のクロージングビジネスのSEA SICを昨年立ち上げたこと以外には、これといって大きなニュースは聞かなかったけど、ボビーのサーフィンを見る限り、何の問題もなさそうに見えた。早朝まだ薄暗いうちにケリーとともにジェットスキーでクラウドブレイクに現れ、それから少なくとも5~ 6時間はノンストップでサーフしていた。身体もいい感じで絞れていたし、サーフィンは相変わらずシャープ。ボビーのサーフィンを見ているのはいつだって楽しい。ただ深いバレルをメイクするってだけじゃなく、長くて深いボトムターン、ストールの仕方、レールをチェックするかのように加速、減速して自分のポジションを自由自在に変えていくテクニックは、往年のボビーのままだ。普通にリップの下でテイクオフして、そのままバレルに突っ込んでプルアウト、っていう単純なバレルライドとはちょっと違うのがボビーのサーフィンの魅力だと思う。そしてケリー。もちろんいつものように、信じられないパフォーマンスを見せてくれたよ。ここの所ささやかれているような、トップに居続けるのが難しいんじゃないのか、とか、もう一度ワールドタイトルを取るのは無理なんじゃないか、とかのネガティブなケリーに関するウワサは、こういう波に当たれば吹っ飛んでしまう。結局ね、いい波でやらせればケリーはいまだにみんなよりだいぶ離れて、世界でトップなんだってこと。つい最近のことだから覚えてるよね。ケリーはパイプで2連勝してるんだよ。パイプマスターズとボルコムプロ。どっちも素晴らしいコンディションのパイプだった。それでもまだ彼の実力を疑う?ベストコンディションのクラウドブレイク、パイプ、チョープーを滑らせたら、結局いまだにケリーってことなのさ。サーフィンでのF1コースのような、ハイレベルなスポットをやらせれば、まだまだ誰もかなわないんだ。6月の最後の週は、ビラボンウイークだった。オフィスのやつらやその友人、家族、そしてジョエル・パーキンソンも。パーコは家族全員を連れてバケーションにやってきた。パーコもケリーと同じぐらいフィジーが好きで、ビッグなクラウドブレイクには目がないんだ。基本的には個々の宿泊客は1週間単位で交代する。土曜日にチェックインして土曜日にアウト。スウェルは再び上がる予報が出ていて、その波は日曜日に上がり始めて月曜日がピークというものだった。ボビーはこのスウェルを待つほどは長く滞在できないということで、島を離れて行った。ケリーはもちろんステイ。そしてデーン・ガダスカスがやってきた。朝早くにケリーのジェットスキーでケリーと一緒にポイントにやってきたけど、一番乗りはパーコ。いつものようにうす暗いうちからポイントにいたのがパーコだった。本当にパーコは毎朝、朝一番のボートに乗ってサーフしていた。ケリーは朝イチ派とは言い難いけど、波さえよければ朝早くからサーフしている。ま、いつも薄暗いうちからいるパーコにはかなわないけど。予報通り日曜日の午後には波は6フィートにまで上がった。ちょっとガタついてて、天気も曇ってはいたけど、明日ピークを迎えるこのスウェルのウォーミングアップには最適だった。翌朝、ケリー、パーコ、デーン・ガダスカス、ジョン・ローズマン、何人かのローカルたちで、クラウドブレイクショーがスタートした。早朝から9時ぐらいまでがベストだっただろうか。でも、昼過ぎまでいいコンディションが続いた。朝のセッションはサイズばかりでなく、掘れ方も最高で、素晴らしいチューブライドがたくさん見られた。この日一番リズムが合っていた感じだったのはパーコだった。ま、ケリーやほかのクルーたちもそう離れてはいなかったけど、あのスムーズなジョエルのスタイルには、ほんの少し及ばなかった。何でもないことをやっているようにしか見えないんだけど、よく見ればものすごいことをやってのけている。それでもなぜか、安心して見ていられる。特にこういうコンテストから離れて、家族と一緒にいるときのリラックスぶりは、ただでさえリラックスしたジョエルのスタイルが、よりのびやかで、美しく見える。ジョエルは間違いなく、今の時代のサーフスタイルアイコンと言える。楽しい時間には必ず終わりの時がやってくるものだ。このスウェルが去ってから数日、のんびりと釣りを楽しんだケリーは、1か月の滞在を終え、ようやくJベイの準備のために家路についた。土曜日までステイしたパーコは、火曜日の飛行機でJベイに向かうために家族とともにオーストラリアへの家路についた。わずか2日間だけ家にいて、再び南アフリカへ旅立つってわけだ。なんて忙しい人生なんだ。タバルアを離れるときは、誰もがちょっとセンチメンタルな気分になる。みんなが名残り惜しいと思うくらい、そこが素晴らしい場所だからだ。でも、帰らなければ、また戻ってくることはできない。波打ち際でスタッフがみんなで僕の乗るボートに手をふってくれる。じゃあまた、必ず戻ってくるよ、と胸の中で呟きながら、僕はどんどん離れて小さくなっていく島を見つめていた。なお、対象ページのPDFを公開いたします。以下にて、ご自由にダウンロード下さい。F+015号 P.46~P.53PDFデータをダウンロード"
3、6、9、12!世界のナベアツじゃないけど、3の倍数の月は毎度おなじみ、F+のイシュー月です。(このフレーズ、前回の使いまわしですみません・・・)というわけで、仕上がり済みのF+015が、9月10日から配布開始なのでよろしく~!【BEHIND THE CURTAIN BRAZIL / SOUTH AFRICA】 F+でおなじみのフォトグラファー、スティーブ・シャーマンの恒例のポートフォリオ。ブラジル&南アフリカの舞台裏、シャーマンならではの視点で記録。【JEFFREY’S BAY OPEN】 南アフリカのジェフリーズベイで行われるWCTは、長い歴史を誇っていたが、2011年に行われたのを最後に、翌2012年はQSの6スターでの開催となり、地元南アフリカのジョーディ・スミスが優勝した。しかし2013年はスポンサーがつかず、この世界でも有数のグッドウエイブではワールドクラスのコンテストは行われず、やはり何となく物足りない感じだった。今シーズン、この波をドリームツアーに入れないのはやはり違うのでは、ということで、ASPがスポンサーとなってWCTツアーにカムバックした。【6 WEEKS IN TAVARUA】前号でフィジーのタバルア島のサーフスポット開拓史や、語り継がれるベストウエイブセッションなどを伝えてくれたベテランフォトグラファーのトム・サーベイが、今シーズンも6週間の長きにわたりタバルア島にステイ。1週間ごとのサイクルで変わっていく宿泊客たちや、試合でやってきたWCTサーファーたちを定点観測。その間3回のエピックなフリーサーフセッションをシュート、久しぶりのボビー・マルチネスやリラックスしたケリーの表情などを写真に残してくれた。⇒「F+015号の誤印刷に関するお詫び」【IZU SHIMODA CHAMPION PRO】私は常時WCTばかり見ているので、なかなか国内をのぞく時間もないのだが、現状確認のために最低でも年に1試合はJPSAや、国内のASPも見よう、と思ってやっている。それで現状はだいたいわかるし、短いスパンでの日本の将来もわかる。今回は伊豆白浜で行われたJPSA第2戦、伊豆下田チャンピオンプロに出かけてみた。たまたま今村大介プロの引退試合に当たっていて、同じ年代を駆け抜けたひとりとして、それはそれで感慨深いものもあった。・・・続きは誌面のF+015でぜひ。プレミアム会員様にも9/10以降順次発送予定です。お楽しみあれ~!プレミアム会員についてはこちら。http://www.fplussurf.com/market_premium.php"

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ケリーのパイプ快進撃...

パイプでの開幕戦から休む間もなくサンセットではCT第2戦がもうスタートしている。ラウンド1ではヒート3に登場したイエロージャージのケリーはなんと3位でエリミネーションラウンド行き。 サンセットのケリーだしなぁって思ったけど、なんとかヒート2位に入ってラウンド3に進んだ。 さて、先日のコラムで紹介した「ケリーのパイプ快進撃」サーフフードピクチャーズによるオリジナル映像からのキャプチャですが、いよいよ映像のほうがYoutubeにアップされてます。 サーフドロップスVol.4に収録されるフッテージのダイジェスト版ですが、このイベントでのケリーの様子も収められているし、見ごたえあり。 続きを見る