アンディ・アイアンズのファミリーが声明文を発表

アンディ・アイアンズのファミリーが声明文を発表

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アンディ・アイアンズの家族から、アンディの検死結果と毒物検査結果に関する声明がメディア関係者にとどいた。結果からいうと、アンディの死因は急性心停止による自然死であると声明文には書かれている。アンディのファミリーは、二人の法医学専門雇い、テキサスの検視官がまとめた検視結果を理解しやすいように解析してもらったという。それによると、アンディは冠状動脈硬化症を患っていたらしく、彼の大動脈は極度の閉塞状態にあったようだ。彼の心臓の動脈の一部は70%~80%塞がっていた状態だったというのだから、医学的知識がなくとも、アンディの血管がかなり危険な状態にあったことが想像つく。「ここまでひどくプラークがたまっていると、突然死に至るケースが多い」とは、家族が依頼した専門家の一人の意見である。

しかし、アンディはまだ32歳という若さで亡くなっており、このような疾患を患うにはまだ早すぎるようにおもわれるが、この専門家はアンディの不慮の死は父方の遺伝によるものであると結論付けている。実際に父方のほうに鬱血性心不全で亡くなっているファミリーメンバーが複数おり、去年になって胸の痛みや時折極度の胸焼けを訴えていたと妻リンディが証言している。オーストラリアのホリスティック医療関係者に、「あなたの心臓は50歳ぐらいの心臓」と言われたこともあったという。さらに、5年前、アンディは腸チフスにかかっており、その結果、心臓の筋肉が損傷を起こしていたのではないかと家族は推測する。

ここまではシンプルで誰でも理解できるのだが、ここから先がややこしくなってくる。テキサスのオフィシャルレポートは、第2の死因をあげており、これをめぐって前出のファミリー側が雇った法医学専門家がオフィシャルレポートに異を唱えているのだ。オフィシャルレポートはアンディの体内から処方薬と薬物の両方が検出されたことを示しており、これらを第2の死因と位置付けているが、家族が雇った専門家によると、これが直接的な死因になったとは考えられないとしている。あくまでも、アンディの死因は自然死であり、検出されたコカインや覚せい剤はアンディの突然死の要因ではないと言っている。

アンディは18歳でバイポーラー(双極性障害と呼ばれる躁鬱病)と診断されたと声明文には書かれており、その症状の一部である不安感や不眠症を治療するために複数の薬を処方されていたと家族が証言している。「アンディは自分の化学的不均衡を受け入れられず、自分の極端な感情起伏を自分の精神的弱さとし、麻薬を使って自分で治療しようとした」とさらに声明文は説明する。アンディの家族をはじめ、彼の友人やスポンサーも彼が依存症から立ち直れるように介入したらしいが、どうやらうまくいかなったようだ。これらのことが事実であるならば、アンディは多くの問題を抱えたチャンピオンであったことがみえてくる。薬物の依存症以外にも、精神的に不安定な状態にもともとあったという。これで彼のこれまでの言動や、ツアーから1年間オフをとったのもなんとなく説明がつくのではないだろうか。表舞台ではワールドチャンピオンという栄冠に何度も輝き、きらびやかなスポットライトを常に浴びてきたアンディだが、その裏では多くの問題を抱え、葛藤の日々を送っていたとおもうと忍びない。(堅木)

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