ケリー、ミック、パーコ、CJ対談和訳vol.3 -コーチング-

ケリー、ミック、パーコ、CJ対談和訳vol.3 -コーチング-

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リクエストにお応えして、ケリー、ミック、パーコ、CJ対談和訳第3弾。お題はコーチングについて。下記リンクの映像と照らし合わせてご覧下さい。

http://www.surfline.com/video-premiere/world-champ-round-table_103363

『コーチング』

パーコ(以下、J):10年以上前に今のコーチングみたいなのがあったら、どんなにすごかったかって思うよ。例えばアンディみたいな選手にコーチがついてたらさ……

ケリー(以下、K):ブロック(リトル)がアンディのコーチをしてたよ。でもそのやり方は、アンディのやることと反対のことを指示するような感じ。例えばどこかの試合に行ってて、アンディが嫌になっちゃって、もう帰りたいとか言いはじめると、ブロックが、オッケー、じゃ負けろよ、って言うと、アンディが、ホントー って。で、あぁ、負けろよ。そうしたら帰れるから、って言うと、もう火がついちゃって、その試合優勝しちゃうんだけど(笑)。
コーチに関してちょっと否定的な意見を言うとさ、コーチがもしもっとサーフィンをうまくするための方法を教えてくれるなら、そういうコーチを雇うんだとしたら、なんかそれはバカげたことだと思うんだ。だってトップにいたら自分よりうまいサーファーがいないわけだから、自分以上の技術を教えてくれるコーチなんていないわけじゃない。
例えばゴルフだって、タイガーとかにスイングコーチっていらないでしょー 自分より下手な人の言うこと聞くー いいコーチってもっとメンタルな部分の矯正とか、そういう要素を引き出してくれる人だと思うんだ。例えばアンディのブロックみたいな……

ミック(以下、M):僕はコーチって調子のいい板みたいなものなんじゃないかと思う。君にだってベリーがいるじゃない

K:ベリーは何も言わないよ。君に接するのと同じように僕に接する。目でものをいう感じだけど、あれをやれ、これをやれって指示はしない。

M:あぁ、でもこれはどう、あれはどうって、アイデアは出すでしょ。例えばスナッパーで5日連続で全く同じターンの繰り返し、みたいなときに、このボードを試してみようとか、あっちにしてみようとか、ちょっと変えられる板があるじゃない。それは調子のいいボードじゃないとできないわけでさ、微妙な変化はあっても、自分のやり方のままやれるみたいなもの。僕はコーチってそういう変化をくれるものだと思う。言われて、試してみてダメなら、やらなきゃいいだけだし。

K:いくつかのスポーツはロボットみたいな正確な同じ動きの繰り返しでやれると思うんだ、例えばテニス。コーチが全く同じ正確なストロークを要求して、同じストロークを正確にやることでうまくいく、そういった繰り返しでできるスポーツもたくさんあるけど、サーフィンって違うじゃない。例えばさっきのスナッパーの話みたいなのは例外。スナッパーは100ヤードぐらい乗れる波来るしね。でもフロリダは3秒ぐらいの波でワンマニューバーがせいぜいだからさ。サーフィンってものすごいいろんなやり方があると思うんだ。アプローチ、ライン、アングル……それをひとつに決めるのは難しいよ。

M:僕たちはお互いにコーチの役割もしてるよね。僕はケリーの、ジョエルの、CJの、みんなのラインを見て参考にするし、あれやって、これやって、ってフリーサーフィンの時に試したりして、ああすればよかった、こうすればよかった、って、それがまさにコーチングだよね。

K:そうだね。僕たちはお互いにそういう役割をしてるのかもね。
僕はクラマスが苦手でね。負けた時もなんか、ボトムターンのアングルが思ったように合わなかったりして、フリーサーフィンでほかの人のライディングを観察して、学んでるよ。

J:いい波を見分けるの難しいよね、あそこ……

M:なんだよ、お前優勝したじゃない(笑)

J:バレルだけ乗って帰ってきただけじゃん(笑)

CJ(以下、C):オレはあそこで、コンディションがいかに変わるかを学んだよ。3時間のフリーサーフィンでさ、50回ぐらい違うコンディションに変わる。いい時はパーフェクトウエイブじゃない。みんな同じ形の波で……

K:昨年一週間いたけど、まだあそこの波がわからないよ

C:すごい回数変わるし、大きく質が変わる……

K:いきなり2フィートサイズダウンとか、急にグチャグチャとか……

M:それ俺がくらった(笑)

C:その辺が番狂わせの元だよね。ヒート前にずっと波を見てて、すごくいい波で、出番になって海に入ると全然変わっちゃう。ジョーディなんて怖いものなしなはずだったのに。

K:ワールドタイトルを取るにはそういうことや、プレッシャーへの対応も必要なんだよ。ジョーディはあの試合で結構ワールドタイトルへのプレッシャーがあったんじゃないかと思う。あの試合では、ジョーディが調子いいでしょ、ってみんなが思ってたし、どこかでそういう評判にとらわれちゃったんだと思う。僕もジョーディだって思ってたし。

J:俺もジョーディがタジ。タジはあの手の波得意だからさ、この試合じゃタジが標的だなって思ってた。

K:ニック・キャロルと話したんだけど、ホームタウンのプレッシャーってのもあるよね、って。例えばティアゴのポルトガル、ミシェルのタヒチ、キミたちだったらゴールドコースト……君たちはうまく結果だしてるけど、けっこうプレッシャーでしょ。

C:俺らならフロリダ(笑)

K:あぁ、俺たちフロリダでコンテストがなくてラッキーなんだぜ(笑)
でもプレッシャーって、いいほうにも悪いほうにも転がるものなんだよね。

M:確実に両方あるね。僕のツアー最初の年のゴールドコースト、町中みんなが応援してて、パーコは優勝してるし、ディンゴ(ディーン・モリソン)も優勝してるし、オッケー、次は俺の番って思ってて、負けた(笑)。

J:シーズン最初の試合とか、朝イチヒートとかプレッシャーじゃない。でも家にいると楽だよね

K:プレッシャーをオフする場所があるって大事だよね。ワールドチャンピオンになった翌年の最初の試合って、注目度もすごいし、みんなが君のことを見てるじゃない。しかもその会場が君の家の裏庭だったんだからさ

J:あぁ、ベルズに行ったときのあの解放感は覚えてるね。リップカールのイベントだしさ、ベルズはリラックスできる場所なんだ。プレッシャーは全部ミックじゃん、って思ってるし(笑)

K:最初が地元で次がスポンサーイベントって、ミックは開幕2試合連続プレッシャー(笑)

M:だからいいスタートが切れるんだよ(笑)

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