ハワイ発、日本への義援金

ハワイ発、日本への義援金

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東日本大震災で被災された方々のために、「Aloha for Japan」という義援金を募る運動がハワイで大きなムーブメントとになって動きだした。州政府、企業、そして市民を巻き込んだ社会現象になっており、毎日のようにテレビやラジオ、それに新聞でこの話題が取り上げられている。ハワイの各社大手銀行をはじめ、ありとあらゆるハワイの企業、ショップ、飲食店に募金箱が設置されており、彼らの公式サイト(www.AlohaforJapan)によると、3月24日現在、すでに義援金が100万ドル(およそ8千万円)を突破した。

その募金活動の中核をなしているのが、ALOHAと英語でかかれたTシャツである。ALOHAの「O」の部分が日の丸カラーの赤に塗りつぶされており、まったくもってシンプルなデザインではあるが、メッセージ性としてはたいへんな影響力を持つ。一目見れば何の目的のためにデザインされたTシャツであるかが一目瞭然なのだ。そして、ハワイの人たちの被災者を憂える心が伝わってくる。このTシャツが飛ぶように売れており、完売するショップが続出し生産が追いつかないほどなのだ。

このTシャツを編み出したのは地元のデザイナーたちなのだが、そのなかに2X JPSAグランドチャンピオン城純の名前がはいっている。今では起業家として活躍する城純だが、1993年と1994年、2度にわたって日本でグランドチャンピオンに輝いており、日本国籍を持たないプロとしてはJPSA史上初の外人グランドチャンピオンになった過去をもつ。その彼が第二の故郷である日本のために、今ハワイの仲間たちを率いて義援金活動に総力を挙げている。その純城にこのTシャツにかける彼の熱い想いを語ってもらった。

そもそも誰のアイデアだったんですか?

全ては半年ほど前にはじまったんだ。Aloha Army,In4mation,Fitted Hawaii,Hi-Life/Buti-Groove Hawaii,Barefoot Leagueといったハワイのショップやブランドの連中が集まって、ハワイのアロハをどうやって世界に発信していくかってことを話し合ったんだ。アロハスピリットを広めるにはどうしたらいいか、みんなで考えて、協力してやっていこうってね。ハワイのために我々にできることは何かを考える会ってことだね。

では、日本のためにTシャツを作るアイデアは、いつ出たんですか?

大津波が発生した翌日、みんなで集まって日本のことを心配するぼくらの気持ちをどうやって具体的な形に表せばいいかを相談した。その結果、このTシャツを作ることに決まったんだ。見れば僕らが日本を応援してるのが一発でわかるデザインでしょ。日本の人たちにぼくらのアロハを伝えるために、仲良くみんなでこれを着るんだ。それと同時に救済のための募金活動にもなるというわけ。

何枚売れましたか?

たくさん売れたよ。ホノルル周辺では、ほんとにたくさんの人が着てるのを見かける。多くの人が日本のことを思ってる証だね。

Tシャツはいくらで売ってるの?

Tシャツは20ドル。帽子も20ドル。ステッカーは3ドルだよ。

日本のニュースは観てますか?

つらくて見てられないよね。でも、日本の国民が一致団結してるのをみると、こちらも頑張らなきゃって励まされる。とくに茨城にはよく行ったし。仙台も行った。それに、秋田へのトリップから帰ってきたばかりなんだぜ。秋田に行くために、この被災地になった辺りを3週間前にドライブしたばかりなんだよ。多くの顔。多くの人。たくさんの仲間たち……心が痛むね。

最後に一言お願いします。

こうなったら結束するしかないよ。サーファーがみんなでお互いを助け合うんだ。みんなが結束できれば、サーフィンが日本を救うことになる。

純がプロデュースするIn4Mationワード店の店員さんによると、こちらではメンズのTシャツが完売しており、今のところウエイティングリストには600名近くの待ちができているという。近日ハワイに行かれる方、義援金の逆輸入という形にはなるが、ぜひAloha for JapanのTシャツをゲットし日本でハワイのアロハスピリッツを広めていただきたい。サーファーだけではなく、いま凹んでいるすべての日本人に暖かい話題を提供できるんじゃないだろうか。

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