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ケリー、マーガレットリバーのプライムイベントに参戦

ウエスタンオーストラリアのマーガレットリバーで行われるプライムイベントに出場するケリー・スレーター。自国での開催のUSオープンとかに出ることはあっても、ケリーがWT以外のイベントに出るのはとても珍しいし、特に他国でのイベントとなると、本当に何年ぶりのことだろう、という感じだ。実際の話、前回ケリーがこのマーガレットリバーのイベントに登場したのは1993年、21歳。今から18年も前の話だ。前年にワールドタイトルを決め、ワールドチャンピオンとして初めてのビッグスターイベントだった。しかし、結果は最低。そのことについてケリーは記者会見で、素晴らしい思い出だよ、と冗談で言ってから、現実に起こったことを話してくれた。実際には最初のヒートで負けて、最下位。しかもウエットスールは破けて、板は折れて、リーシュはリーフに引っかかって、その上レンタカーはぶっ壊れて、とにかく自分にとって何もかもがよくない方向に進んだイベントだったんだ、と続けた。それ以来このイベントではサーフしてない、という。しかし、今回は波がよさそうで、特に土曜日がベストデーなんじゃないかと思う。いい波のイベントになりそうだから出ることにしたとのこと。毎日波をチェックして、波がよくなければゴルフするか、ワイナリーめぐりでもするよ、と言った。この週末の波予想は相当エキサイティングなもので。イベントスタッフも記憶に残るイベントになるだろうと期待している。マーガレットリバーは波が上がれば本当にすごいことになる場所。すぐ横のドカボレするボックスのフリーサーフセッションとかも、すごい見ものになるんだろうと思う。こういうニュースを見ると、ほんと、この人はサーフィンが好きなんだなぁと思う。こうやっていい波になりそうなイベントに出れば、結果的には世界中のいいスポットでのベストウエイブを、マンオンマンならふたり、あるいは4人ヒートなら4人で独占できるって話で、そういう波の追いかけ方もあるわな、と気がついてしまった。たぶんK様的には確信犯。ま、それもこれも、いまや試合でのサーフィンがフリーサーフィンに限りなく近くなってるからなんだけどね。だから、ツアーをやめていい波を求めてフリーサーフしなくても、ツアーにいながらにして、いい波を選んで思い切りポイント貸切でサーフするって考え方も成立するよね。ま、時間は限られるけど、ウエスタンオーストラリアなら、周りにはいくらでもいいポイントがあるから。

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4?下旬より待望のVALUABLE COLLECTIONが3弾に渡って発売!...

会員募集中

とにかくとっとと、会員申し込み画面に進むF+ではサイト内のプレミアムコンテンツと雑誌F+が楽しめる、年間購読会員を募集しています。会員は年会員とし、年会費は会員限定ハイクオリティTシャツつきで、5250円(税込)。1年間で5250円は、月にすれば437円50銭。つまんない月刊誌買うよりずっとお得! でしょ?会員限定Tシャツだって、そんじょそこらのロゴTじゃありません。シェーン・ドリアンの描いたイラストがプリントされたレアモノ。F+のために描いてくれたスペシャルなイラストです。シェーンとロブからのビデオメッセージはこちら。イラストのタイトルは「ロブズヘブン」。グーフィーのパーフェクトな波がブレイクする夢のサーフスポットです。ロブがグーフィーなので、そうつけたとのこと。1日中グッタリするぐらい、このいい波でサーフィンした後のサンセットタイムのようです。お支払はクレジットカードでオッケー。F+サイトでのホットなニュースや、字幕つきのビデオ等のプレミアムコンテンツは、会員だけの特別な情報。それを見るには会員IDとパスワードが必要ですが、カード払いならカード決済後、すぐにIDが自動発行されますので、プレミアムコンテンツはその日からお楽しみいただけます。カードを持ってないよい子のみんなには、代引きって方法もあります。カードならIDは即時発行なので、その場でプレミアムコンテンツを楽しめますが、代引きならTシャツと最新号のF+とともにIDが届くまで、プレミアムコンテンツはしばらくお待ちいただくことになります。年間4冊発行されるF+を確実にゲットし、業界最速の、独自の世界のサーフシーン情報を手にするのは、会員になるのが一番。さぁ、今すぐ会員になるべし。そして下記の特典をゲットするのだ~。会員特典11年間に4冊のF+が確実にいち早くお手元に届きます。もちろん、各号の送料も年会費に含まれていますので、忘れていても、イヤでも、登録された住所に1年間届くことになります。会員特典2サイズの選べる会員専用Tシャツを会員ひとりにつき1枚、初回申し込み時に差し上げます。非売品で、デザインはシェーン・ドリアンの手によるサイン入りのイラストです。会員特典3サイト内の会員限定エリアをを自由に楽しめる1年間有効のIDが発行されます。これであなたはF+から配信される最新の情報をいち早く手にすることが出来るばかりか、サイト内の会員クラブ的スペース、「F+カフェ」にアクセスして、みんなでいろんな話題について語り合ったり、情報交換したり、いろいろ盛り上がれます。カフェではユキさんにダイレクト質問も可。まさに、オニニカナボウです。F+ウェブサイトの使い方はまだまだ未知数。今までになかった、まったく新しい参加型サーフメディアの誕生です。会員になればあなたもF+の一員。F+がどんな子に育つかはあなた次第。さぁ、一緒にF+を育てて行きましょう。ふ~ん、いいじゃ~ん、ってことで、会員申し込み画面に進む

ほうれん草くってま~す

「しない善よりする偽善」って言ったの誰だっけ、この騒ぎの中で。なんかミュージシャン? タレント? ものすごい名言。やられた感じ。 さて、第一グループDの私としては、最近計画停電がないので助かってますが、わか様がお帰りにならないのだよね。わか様。上総一ノ宮と東京を1時間で結ぶ特急わかしお様、運転再開の見込み立たず、です。困る。 ま、最近の私の大震災関連ニュースとしては、ほうれん草ふっつ~に食ってます。千葉県産。あえて日々買ってる感じ? ま、福島、栃木、群馬とくりゃ千葉ももうすぐだから、最近山のように売ってるのよね、安く。つまり売れないんだろうな、風評被害で。だから、あえてその棚に行き、周囲で迷ってるオバさんやオネェさんたちを横目に、心の中で、バッカじゃないの、風評に踊らされて、私は買うわよ、ふっつ~に、って思いながらカゴに入れる快感。その辺のねじれた感じにハマってます。あ、私がバカ? あ、ダメダメ、「馬鹿、っていうと、馬鹿、って言う」から(笑)。すごいよね、ここのところのACラッシュ。深刻顔のスマップに励まされるのは、ちょっともうご馳走様だけど……。あ、オシムも。 ところで、世の中で、自分と全く同じ誕生日、って人にあったことがありますか? 私あるんですよ。 日にちが同じだけならあるかなぁ、と思うんだけど、その人は年も一緒なんです。まったく同じ年の同じ日。占いも一緒なわけで、これで血液型まで一緒だったらちょっと怖すぎるんだけど、その人はABで私はOなので、恐ろしさは半減? でも、そんな人には会ったことのない人のほうが多いんじゃないかと思う。同じ年で同じ誕生日。ケリーとジョーディは同じ誕生日だけど、年は1972年と1988年だからな。 実はその人と初めて会ったのは、ここオーストラリアなんです。 シドニーの日本食屋さんのスシ職人。ま、わりと早いうちにオーストラリアに来たひとで、すでに永住権を持っている人。 クニさんというんだけど、そのクニさんが今、ゴールドコーストに住んでて、サーファーズパラダイスあたりの超高級日本食およびすし屋で働いてるのでした。 もう10年以上ぶりの再会。 遊びに来たついでにパスタを使ったゴマダレの冷やし中華を作ってくれて、うまかったで~す。 けっこう簡単なのよね。中華麺のかわりにパスタ、タレはゴマペーストに砂糖、酢、ショウユ、中華だしなどで作る自家製。後は具を刻んでのせるだけというシンプルながら、味はバッチリのまかない料理でした。 写真はゴールドコーストで久しぶりにいろんなサーフィン話して盛り上がった辻裕次郎、高梨直人の現役プロサーファーと、元女子プロ。現オーストラリア在住柄沢明美。 唐突なんですけどね。ずっと使おうと思って使うの忘れてた写真。 あぁ、この話もずっと書こうと思って書くの忘れてた話なんだけどね。

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ごめんね、マリちゃん

安楽死寸前だったまりちびちびが、長期入院の末だいぶよくなってたのに突然死んで、大金もかかったし、もう、これはすべての元凶、子猫を生み続けるの魔性の女、マリをなんとかしなくてはならないということで、すでにもう妊娠してるっぽいマリを捕獲、不妊手術作戦開始。 歯が悪いのか口内炎がすごいのか、ご飯を食べるたびに、ギャッとか、キャァ~とかさけんで飛び跳ねたりしていたので、そっちもかわいそうなので一緒に治療してもらって、長生きしてもらおうと思い、なんとか捕獲、ネットに入れて、ケージに入れて、病院に連れてった。 相当興奮してて、病院にいく間ずっとハァハァ、ダースベーダーみたいな息をしてたので、う~ん、あのストレスは尋常ではないのかも、とかちらりと思ったけど、先生にお願いして帰ってきて数時間後、結局マリは手術することなく、そのまま天国に行ってしまった。おそらくストレス性ショック? 今朝まで、私が捕まえるまで、マリは確実に元気だった。ごめんね、マリちゃん。 なんかねぇ、せつない。 良かれと思ってしたことがあだになるって、なかなか割り切れない。 特にマリはうちのデッキでマリママが生み、うちのデッキで育ち、うちのデッキで何十匹も子供をそだてたけど、結局マリの子供はマリチビしか残ってない。マリチビはだいぶ前に不妊手術済み。 写真は生まれた年、2007年のマリママとマリとその兄弟たち、生後4ヶ月ぐらいかな。このときの兄弟は毛の長い茶色のコ(ライオン) 以外みんな死んだ。 まりちびちびといい、マリといい、なんていう運命なんだろう。 もう外のコはなにがあっても手を出さない、助けない、と思う。でもそのかげで、シッポくんみたいに死にかけてたのを何とかつかまえ、2度の手術と長期入院の末、オシッコは垂れ流しだけど、いまや楽しそうに毎日元気に駆け回っている子もいる。あと半日ほうっておいたら確実に死んでた子だ。 難しい。 ま、もうご飯をあげてる時点で、自然のサイクルに手を出しているわけで、何とか割り切るしかないんだけどね。 マリママ、再び春で妊婦だし……。

ハワイ発、日本への義援金

東日本大震災で被災された方々のために、「Aloha for...

不公平!

おはよウナギ~……みたいな。ホント、魔法の言葉、ポポポポ~ンだよ、ったく。 昨日もまた計画停電実施の第一グループで~す。 しかも、夕方6時40分から10時って、もう6時半消灯4時起床の、部活夏合宿みたいな感じ? 時間は夏合宿なのに、現実は暖房一切なく、超寒いし。 けっこうこの時間割は困るよね。夕方6時半からは寝られないし、だからといって夜10時から明るくなってもねぇ……。まぁ、生かされている命なので、大事にしたいとは思うものの、なんか、同じ生かされている人々でも不公平感というか、なんだかなぁ。 夏まで待たずに、今すぐ東京も停電仲間に入れろ、って感じ。東京以外の関東人はみんなこう思ってると思うよ、たとえ口に出さなくても。不公平感ピーク。 実際問題電気はほとんど東京が使うわけじゃん。確かにね、経済活動ストップも困るけど、夜はさ、ほとんどの企業が仕事終わるわけだから、夜こそ東京停電だよ。プンプン。少なくとも看板、ネオンは全部消灯命令よろしく。 この辺は停電してなくても節電モードで、ベイシアもカインズも薄暗いし、店内放送はなしで、いたって静か。なんかテンション上がらないスーパーになってるんだけど、東京もそう? まさかふっつ~にやってたりするんじゃないだろうね? もうね、こういうつまんないことで疑心暗鬼になることじたい、個人的にはだいぶ東京ずるいじゃん、感がつのってるわけよ。 同じ基本料金払ってるのに、この待遇の差は何なんだ?  あ、停電すれば電気使わないから電気代安くなるって話? いや、そうじゃなくてぇ、とにかく、計画停電してない東京の人、夜6時半から9時半まで3時間ブレーカー落としてみ、ホント困るから。 そのカゲで、あったかい部屋でトイレットペーパーとペットボトルに囲まれ、酒飲みながら、最近はお涙ちょうだい、感動をありがとう傾向に走りつつあるテレビなんか見てる買い占めアホ人間がいるかと思うと、第一グループのオバさんはまるで納得がいかないのだよ。 ま、危機感がないというあたりはうちの猫たちも同じで、緊急地震速報にもピクリともせず、震度4までの揺れには目も開けず、停電で暖房もなく寒いので、みんなでぎうぎうに固まってたりしてるわけですけど。 母は毎日言い聞かせてます。いいかい、次にでかい千葉東方沖地震が来たとき、すぐにつかまらなかったらおいていくからね。特にユミ、あんたは捕まえようとすると間違いなく逃げるから、なんとか自力でサバイブしろ、窓は開けていくから……と。

見る価値あるカリッサのサーフィン

ウワサでは実はかなりの遺恨を残したらしいリップカールからクイックシルバーへの電撃移籍や、自宅前で暴漢に襲われたりした事件など、落ち着かないオフだった女王ステファニー・ギルモア。幸い怪我はたいしたことはなかったものの、思うように練習は出来ず、それよりやはり精神的な打撃のほうが大きかったのではないかと思う。初戦はなんとも後味の悪いというか、ルーキーのローラ・エネヴァーに負けてまさかの5位。ま、5位ってちっとも悪くないけど、ステファニーにしたら、しかもホームのスナッパーでということを考えると、なんか元気なかったな感は残ってしまう。なにがどういけなかったというわけではないんだけど、なんとなくキレがないというか、元気がないというか、フン詰まりな感じ。ルーキーながら大金星のローラはデビュー戦3位と健闘した。ローラはとてもスタイルのいい選手で、ステファニーが出てきて世界をぶっちぎりで制するようになってから、オーストラリアの女子にこういった、スタイルのいいカーヴィング系のサーフィンをする、タイプ「ステ」、みたいな選手が目立つようになったと思う。ま、そういうスターが生まれれば、みんながそこを目指していくのはとても正しい動きなわけで、世界的な流れとしては、みんながステファニーみたいなサーフィン、と目標に掲げているんだと思う。いいね、身近にそう言う目標がいると。ローラはまだラインの細さはあるものの、スタイルはかなりいいので、今後に期待できると思う。ま、ちょっと手首が立っちゃう癖がご愛嬌だけど、あのスタイルは悪くない。ダミアン・ハードマンのお膝元、ノースナラビーン出身だ。ワイルドカードでWT優勝歴もあるスーパールーキーは、オウエン・ライトの妹のタイラー・ライト。ごめんなさい、私、この人のサーフィンはわからないです。あのお尻が落ちちゃうスタイルはいただけない。どうひいき目に見ても、あのエクセレントレンジのハイポイントの連発は良く理解できないです。ライディングに流れがないし……タイラーに限ってはスタイルもフローも関係ない、という風に理解しないと、あのハイポイントは説明できないような気がするのは私だけー ま、16歳だからこれから直してってね~、って感じではあるけど。だって、試合でのメンタルコントロールとかタクティクスとか、その辺はすごいハイレベルなものを持ってるから。同じく、サリー・フィッツギボンスもわからないです。飛んだり回ったりすればいいのかーって感じかな。ま、実際そういう面は現在の女子にはあるようだけど。ま、そういうわかる人わからない人の中で、もう今回誰が見てもわかりやすかったのがカリッサ・ムーア。どうにもこうにも、うまいし、スタイルいいし、止まらないし、流れてるし。もともとここでデビューしたときから、男子バリのスナップ系をメインにしたライディングスタイルがウリのカリッサだったけど、ツアーに出てそれにますます磨きがかかり、パワーも兼ね備えた感じで、見てて十分面白いというか、女子だからトイレとか、メシとか、そういうの、もうすっかりないね。カリッサのために朝イチで会場に見に行きたいと思わせる魅力があるよ。あのサーフィンには。プロの見世物として、完全に成立してる。昨年のベルズのときにカリッサのカーヴィング360は相当完成度が高まってるって書いたけど、もうすっかり完成したな。普通にライディングの中に無理なく入ってるし、それで流れが途切れることがない。ミスも少ない。カーヴィング360に関しては、一部のWT男子選手よりスムーズだと思う。ま、スピードも試合では男子より速かったわけだしね。速きゃいいってわけじゃないけど、ひとつの指標としては驚きの数値ではある。あのまま、カリッサがあのサーフィンをするなら、今シーズンのステファニーはウカウカしてられないと思う。あと、いつかタイトルを取れる逸材だったシルヴァナ・リマも、あのヒートによる出来不出来の差を何とかしないと、このまま次の世代にやられちゃうことになると思う。女子、けっこう今熱いと思う。写真カリッサ・ムーアカリッサ・ムーアカリッサ・ムーア(男子じゃないよ)ローラ・エネヴァーサリー・フィッツギボンス"

2011シーズン、ケリー優勝スタート

昨年、10度目のタイトルを決めたケリーの優勝でスタートした今シーズンのワールドタイトルツアー。おじさんは11に向けてまたとない最高の発進ですな。そうねぇ、「サーフィンがすごかったなぁ」、って印象に残ってるのはタジ。でも、1試合を通じていろんな面で「うまかったなぁ」ってのはケリーだったな。タジはとにかく今回すごく安定してたし、追いつめられても確実に自分のベストのサーフィンを各ヒートで出して勝ち上がっていた。昨年までなら、いい感じできててもあるときいきなり、あれれ、タジどうしちゃったのー みたいなラウンドがあってアウトになるんだけど、今回はそうかと思わせても最後には帳尻を合わせてきた。特に、かなりハイレベルの競り合いになったラウンド5のエイドリアーノ・デ・スーザとのデッドヒートは、9点台2本ずつの争い。しかもタジはビハインドからの逆転。テール抜け切りの無茶とも思える豪快なリップの組み立てで9.63出してもまだ9.34必要で、ま、普段ならそこで集中切れちゃう感じなんだけど、このときにはそのあと再び9.43を出して逆転勝ち。負けたスーザも当然悔しいけど、しょうがないなぁ、って感じだったと思う。なんか、今回のタジはそういう精神面での強さが目立った。ただ、分析してみれば今回のタジはそれだけ。ファーストターンの無茶なテール抜きアタック。それメインのライディングで勝ち続けた。ベスト2は2本ともそういう組み立て。それはファイナルも同じ。セットの波のファーストターンでハードアタック。その後もリップベースの組み立て。ま、それがものすごかったから9点台続出だったんだけど、しいて2位という敗因(ー)を述べるなら、それだけだったから……じゃないかなと思う。対するケリーは決して絶好調という感じではなく、なんかちぐはぐなラウンドもあり、危なっかしい感じだった。ただ、それをなんとか、かんとか、いろんなことをしてジャッジにポイントを出させていた感じが印象に残る。例えばベスト2の1本目がリップ、スナップ系統でのエクセレントレンジのポイントだったら、次の波では徹底的にチューブ狙いというように、同じ組み立てのライディングを続けることがなかった。これはタジと対照的だったと思う。どのラウンドでもケリーのベスト2を思い返すと、ひとつはリップ系、もうひとつはチューブ系、あるいはエアー系で、同じ組み立てのライディングを2本というのがなかったように思う。その辺が、うまかったなぁ、と舌をまくあたり。試合というのはラウンド1からファイナルまで、全体のトータルで考えなくてはならない。そうやって全体に目を向けると。この試合はケリーのいやらしいぐらいの試合のうまさが目立った。それは相手選手の駆け引き、タクティクスもさることながら、試合全体、ヒート全体、1本のライディング全体のデザイン、構成の部分でのうまさ。タジ、すごかった。そうなんだけど、思い浮かぶのは同じファーストリップ。ケリー、すごかった。それで思い浮かぶのは、リップ、高さのあるエアー、ロングチューブ……。結局そのオールラウンドなバラエティを持たせたヒート、ライディングのデザイン、構成がすごい、と玄人的には思う。そう言う意味での、ケリーうまかった、である。WTたるもの、テールを抜くだけでは勝てない。そんなことはタジだって百も承知だ。だから、フルレールのカーヴィングとかも構成に入れてくる。そしてインサイドのエアー。でも、そのデザイン構成を1本ごとに意識的に変えてくることはなかった。ベスト2の2本のライディングのデザイン構成を変える、ということをしていたのはケリーだけだったと思う。WTのトップグループになれば実力に差はほとんどない。じゃ、どこで勝ち負けというか、見栄えが変わるか、というのがその辺なんだろうな、と思う。そうなると、ベテランでオールラウンダーなケリーって、有利だなと思う。そして、年間でツアーを考えるとき、この若手に圧倒的に有利なアクション勝負のビーチブレイクでベテランのケリーが優勝した、ということは大きい。タヒチ、Jベイ、パイプなどのチューブ勝負になるクラシックブレイクはケリーに有利で、そこでの勝ちが読めるから。そういういろんな要素を考えると、この優勝で39歳のおじさんの11は十分にありえることになった。ま、本人がやる気なら、という但し書きつきだけど。