コロヘ・アンディーノ、最近の2試合連続優勝と2012年の展望について語る

コロヘ・アンディーノ、最近の2試合連続優勝と2012年の展望について語る

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コロヘ・アンディーノにとって、今年は長く変化に富んだ年になっている。2011年はボルコム・パイプ・プロからスタートしたのだが、なんだが場違いな感じをぬぐいきれずに65位という不本意な結果で終わった。2ヵ月後、ハンティントンの4スターでは、テイラー・ノックス、エイドリアーノ・デ・スーザ、ダミアン・ホブグッドらASPワールドツアー選手たちを、次から次へと倒していった。そこからポイントを追いかけてローラーコースターのように世界を駈け巡り、プライムや6スターのイベントで何回かクオーターやセミに進出。そして今月に入ってからは新しいギアにシフトしたかのように、ブラジルで2試合連続6スターイベントで優勝を手にし、ASPワールドランキングで28位へ急浮上した。

しかし油断は禁物だ。2011年に優勝したWQSの4つのイベントのうち2つは4スターで、キープするに値しない結果である。今シーズン最後のクオリファイベント3試合、コールドウォーター・クラシック、ハレイワ、もしくはサンセットで、クオーター以上の結果をだして、ベスト8の中にまだふたつある1000ptsをもっといいポイントと入れ替えたい。それに、WTのパイプラインマスターズの結果がでないと、最終的な2012年のクオリファイヤーは発表されない。リオからサンタクルーズに向け移動中だったカリフォルニア出身の17歳の天才少年をつかまえ、余念なくポイントの計算をしてるかどうかを聞いてみた。

ブラジルでいったい何が起きたのー

最初のイベントのときはウィゴリー(ダンタス)の家にステイしてた。経験を積むためにブラジルに行ったんだ。向こうでは全員ブラジリアンのイベントばっかりだったから、ヤバかったよ。(イタマンブカでは)最終日になってもまだ勝ち残ってる自分がいて、気付いたらクオーター、セミ、ファイナルって勝ち進んで、「ワーオ。これって勝てちゃうんじゃないのー」ってなったわけ。あのファイナルは波に恵まれなかったなぁ。でも、最初の5分で2本スコアをまとめることができたんだ。そのあと波は来なかった。

優勝したあとは、「ワーオ。ヤバいくない、これー  6スターで勝っちゃってるよ、オレ」って感じ。子供のころ、「ワーオ、あの人は今6スターで勝ったんだ」って感動したもんだけど、それを今自分が実際にやってる。なんともいえない気分だね。

その次のイベントは、僕にとってやりづらい試合だった。自分のサーフィンができてなかったんだ。自分のサーフィンに向いてない波だったから。バックウォッシュがあるオフショアのレフトって僕好みの波じゃない。ところが、最終日に急に調子がよくなってきて、いいサーフィンができた。

全試合を通じて、ファイナルで当たったヒズノメ・ベテロが要注意の手強い選手だった。彼は7.50と9.00からスタートしたんだけど、僕は8.30と7.70っていうスコアをもってた。だからスコアをもっと伸ばす必要があった。レフトの波を岸まで乗ってったら、砂でフィンを折ってしまったんだ。そこで、なるようにしかならないって覚悟を決めて、代わりのボードで沖にもどったんだ。プライオリティーは彼が持ってて、僕はレフトに行った。その次の波にも立て続けに乗った。ダウンザラインをかっ飛んでいき、エアーをピシって決めて8.40をゲットし、僕がリードを奪った。その次の波では、ピークを分かち合った。彼は彼に必要なスコアをゲットしたんだけど、ぼくが9.10を出してぼくの勝ちになった。うまい具合に事が進んだよ。

(イタマンブカでは)ファイナルはタナー・ガダスカスが対戦相手だったけど、地元サンクレメンテの仲間と戦ってどういう気分だったー

皮肉なもんだよ。Nike 6.0ローワーズプロでは最終日に僕とタナーはブラジリアンにコテンパンにやられてるんだから。ふたりともファイナルに進出できたことや、6名しかアメリカからの選手がいなかったことを考えると、ちょっとしたリベンジって感じー でも、彼とふたりでファイナルを戦えたこともよかったけど、同じ地元の仲間だったことがさらによかったね。

リオでは、ブーイングされたんだってー

セミファイナルでレオナルド・ネヴスに当たったんだけど、ビーチは人で埋め尽くされてた。あのイベントでは、マークしてたうちの一人だったんだ。僕らのヒートはスローなヒートだったんだけど、僕は徐々にスコアを伸ばしていった。あと30秒というとこで彼はテイクオフし、何度もリッピングを繰り返した。ふたりとも海から上がってスコアがでるのを待ったんだけど、僅差で彼が僕に負けたことがアナウンスされると、みんなが僕のことをブーイングしはじめたんだ。緊迫した雰囲気だったね。子供ができたら語り継ぐような話だね……父さんはブラジルでブーイングの嵐に遭ったんだぞってね。でも問題ないよ。ティアゴ・カマラオとのクオーターファイナルでも、僕がコケるとみんな喜んで手を叩いてたよ。そういうのは、たいしたことじゃないって。

クオリファイすることは、今年のはじめから掲げてたゴールだったー

子供のころからクオリファイするのが目標だった。まったくポイントがない状態から今年は始まり、ローワーズでワイルカードをもらえたとこからポイントが貯まっていったんだ。始めからクオリファイしようと思ってサーフィンしてたわけじゃないね。ただポイントを貯めることに専念するつもりだった。それに、まだクオリファイしたわけじゃないし。まだいい結果と入れ替えたいポイントがいくつかあるんだ。先は長いし、プライムはほんとうにいい結果を出すのが難しい。でも、今の自分の置かれた状況には満足してる。

アル・ハントから君がクオリファイするためのシナリオを教えてもらったけど、コロヘは知ってるー

うん。でも、クオリファイするのに正確な数字なんてものは存在しないでしょ。昔とちがうんだから。とりあえずは去年のコールドウォーターでゲットした2000ポイントよりいい結果をださないといけない。もうすぐベスト8の中から消えてなくなるからさ。もし、それを超えられなかったら、4スターで手に入れた1000ポイントが2つある。僕の合計点が最も低くなったとして、21600がぼくの最低ラインさ。

じゃあ、計算してるんだねー

そう。このところ計算ばっかりしてる(笑)。

自分のサーフィンはワールドツーで通用すると思うー

まだ向上の余地はアリだね。でも波によっては、僕にもかなりのチャンスがあると思う。とりあえずビッグウエイブでのサーフィンを改善しないと。でも、波が小さければ、ヒートアップできるかも(笑)。ツアーに参加できたら、それだけでも嬉しいかもな。それがずっとぼくの夢だったからね。

フランスで17歳のガブリエル・メディナが優勝したことは、コロヘになにかしら影響を与えたー

もちろん。あれで燃えたさ。あれ以来ツアーに加わりたくてしょうがない。だって、同い年だもん、あいつとは。一緒のヒートになったことあるけど、負けてばっか。よく彼のことを聞かれるんだけど、彼はCTで優勝してるっていうのに、おれはツアーに入ってさえいないんだから、話にならないよ。

スティーマーレーンの波は、コロヘにとってやりやすい波なのかなー

ライトの波だから、しっかり調整すれば、けっこういけそう。こういうイベントってうまい選手がワンサカいるから、ヒートアップがけっこうたいへんなんだよ。ぼくにとって有利なのは、ライトの波であるということ。フロントサイドのほうが好きだから。

トリプルクラウンには出場したことあるー

ノー。トリプルクラウンには出たことないんで、楽しい体験になるはず。あそこの試合に出るのが楽しみでしょうがない。だって、歴史があるもんね、あっちのイベントって。

ハレイワとサンセットのラインナップは、熟知してるー

う~ん、正直言うと、あんまりあそこでサーフィンしたことない。ジュニアプロのイベントをサンセットポイントでやったことはあるから、サンセットポイントなら少しわかる。ハレイワは3回しかサーフィンしたことないけど、父(ディノ・アンディーノ)はあそこで優勝経験あるから適切なアドバイスをもらえると思う。

2011年を振り返って、なにが一番印象に残ってるー

これは絶対にUSオープンのクオーターファイナルでデーン・レイノルズに勝ったことだね。彼はほんとうに偉大なサーファーだし、みんな彼のことを慕ってるから、そんな彼に勝てて、あれこそ今年一番の思い出さ。

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