
私はトップアクションから次のボトムターンに入るつなぎの部分につぎはぎのないことが大事だと思うし、そこで減速せずに加速できるサーファーが上手い、と思う。しかしつなぎやワザとワザの間のトリミングとかは少なくともここ数年問題にされていないので、私の好みでしかないわけだけど。
今はレール抜こうがパンピングしようが、クリティカルセクションですごいことやってればそれでいい。だけど、同じすごいことをするにもそれまでのつなぎがスピーディでスムーズなら、よりハイポイントが出てくる。アーリーラウンドで8点出ていたものが、レベルの上がるクオーター、セミになるといきなり7点台で押さえられてしまうようなことをよく見るけど、それは相手との比較になるとつなぎやほかのディテールも見られてしまう、ということだと思う。
レールは入れ続けながら左右の膝の送りで切り替えるより、一度ニュートラル、つまりフラットな状態にして左右を切り替えるほうがラクだし、よく見ていればワンターンの最後のところで一瞬フラットにしてパタッとレールを入れ替えているサーファーはCT選手にも多い。
ターンごとにこういうワンクッションがあって失速してしまうサーファーと、ターンごとに加速していくサーファーの実力の差は大きい、と私は思う。全盛期のケリー・スレーターは、いったいこの人いつどこでレールを抜くんだろう、というぐらい、いつでもオンレールで加速。膝が伸び切ってしまうことがなく、常にもうひとふみ分の余裕があり、スプレーは非常に滑らかなアウトラインだった。