ケリーのウェイブプールの落とし穴

ケリーのウェイブプールの落とし穴

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世界ではオリンピックでのサーフィン開催地の最有力候補とされているのが、サーフランチ、つまりケリーのウエイブプール。全体で1キロ四方以上の用地が必要な巨大なシステムではあるけど、それをどこかに作ってそこでやる、とみられている。
すでに用地は買収されているらしい。どこに? 外人は勝手にいろいろ知ってるのだ。ホントかウソかは別として。

実際にケリーのプールでサーフしてきた人に聞いた話を総合すると、あれはあれでいろいろ問題点がありそうだ。1日に45本しか波が出せないらしい。オリンピック選手は20人なので、ひとり1日2本? 来年はCTやるわけだけど、どうやってやるんだろうね。それまでにもっと波数が出せるように改良されるんだろうか。あるいは、あのクオリティの波じゃなければ、もっと数出せるのかね。とりあえずその人は45本がマックスと言い切っていたので、そうなんだろう。そして、初めてやるときはタイミングが合わずに簡単に乗り逃がしてしまうらしい。何本かやればすぐにコツはつかめるけど、テイクオフにはコツがいるようだ。また、けっこうホレてて上級者向けの波なので、乗ってあわててプルアウト、となることもあるらしい。ちなみに、シェーンの息子のジャクソン君が、プールの波を途中でプルアウトした初のサーファー(笑)。

1日45本じゃ、商売ベースには乗らないだろうな。1本1万円とか払ってもらって毎日45万円売り上げたところで、ランニングコスト、建設費の減価償却等をこなすのに何年かかることやら。うまく改良されてその倍の90本になっても、1日12時間稼働として1時間に7.5本、8分に1本とか? 現状では15分に1本ペースなんだと思う。

今のところあれをコンテスト会場にするには波数が少なすぎるだろう。15分1本勝負じゃねぇ……。サーフショーみたいな見世物の会場としてなら機能しそうではある。観客から入場料取って、メディアに放映権売って……ビーチとは違って、管理はしやすい。
あの波のクオリティにびっくりしてその他の要素を見逃しがちなんだけど、いろいろ考えてみると、今の所あまり現実的なビジネスにはならなそうな感じがする。改良されて、もっともっと波数が出せるようになるまで、ビジネスプランはおあずけかな、と思う。

来年のCTがこのプールのコンテスト会場としての公式デビューになるんだろうけど、それをどう見せるかにかかってくるんだろうね。先ごろのインビテーションイベントではきっちり報道規制かけられて、問題点はうまく見えないようになっていた。
WSLとしてはどうしたってあれをオリンピックプールにして、世界中に建設してもらって権利買収のもとは取りたいだろうと思う。その辺どう動くのかは、ちょっと興味深いかな。

写真はブルース・アイアンズとアンディ未亡人のリンディ、そして遺児のアクセル。もうこんなに大きくなりました。リンディもボーイフレンドができて、時は確実に流れていきますね。ブルースと少し話をしたけど、元気そうでした。来年はRVCAで日本に行きたいとか言ってたけど、これ、毎年言ってるんで(笑)。

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