べサニー・ハミルトン インタビュー

べサニー・ハミルトン インタビュー

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映画の製作にはどの程度参加したのですか?

一部始終、可能な限り。私だけじゃなくて、うちのファミリーも製作に加わったわ。撮影のペースに合わせて私たちのメモを間に合うように提出するのが難しかったんだけど、こちらからの要望は映画をよりいっそう本物っぽくするのに役立ったと思う。

映画の出来は、何パーセントが「ハリウッド」で、何パーセントが「本物」?

監督はすべてのシーンを事実にもとづいて撮ってた。でも、実際に起きたことを90分間の映画の中ですべて忠実に描くというのは至難の業みたい。だから、一つのシーンに多くのことを盛り込んでみたり、実際よりもドラマチックに描かれて部分はあるかも。私としては上出来だと思うし、自信をもって“I love it!”って言えるわ。

映画のなかのコンテストのシーンって実際にあったことで、選手たちも実際にいた人たちがでてきてますよね。(しかもその本人たちが出演してる)でも、映画のなかであなたの最大のライバルになってるのは誰ですか?それと、自分のスタントは自分でやったの?

映画のために片腕でスタント役ででるのが楽しみでしょうがなかったのよ。アラナ・ブランチャードをはじめ、私の仲いい友達たちとサーフィンのシーンを撮るのはチョー楽しかった!!! カウアイのソニア・バルモア・チャングが演じる“マリナ”っていう役は、まったくの想像上の人物で実在する人はいないんだけど、勝つことに燃えてる私の手ごわいライバル役を演じてるのよ。

アラナとは今でも仲いいのですか?襲われたときのことは彼女と話す?

もちろん。アラナと私は今でもとっても仲いいし、カウアイにいるときは一緒にサーフィンしたり遊んだりしてる。トリップやイベントがあるときは世界中を一緒に旅したりもするわよ。サーフィンの調子もいいみたいだし、彼女にはこのままどんどん成功してほしいの!  サメに襲われたときのことは、まったく話さないわね。

役者さんたちはどうだった?誰がいちばん感動した?

俳優さんたちはみんないい人たちばかりで、みんなと仲良くなれた。私ってスターとかに出くわしてもなんにも感じないタイプだから、フツーだったかな。デニス・クエイドに会ったとき、最初わからなくって。でも、私の友達たちはアラナの弟のバイロン役やってるジェレミー・サンプターに会って、キャーキャー言ってた。ジェレミーは映画ピーターパンにでてたから、私たちはそれを観て育ったようなもの。小さいときみんな彼のこと憧れてたもん。このプロジェクトを通してキャスト全員がサーフィンにハマッちゃったのよ! ほとんど全員と一緒にサーフィンしたんだから。

キャリー・アンダーウッドとは会えた?サメに襲われる以前はウクレレを弾いてた……みたいに描かれてるけど、そうなの?

キャリーにも会えたよ。でも忙しかったから仲良くなるまではいかなかったかな。とっても優しくて、謙虚で純粋な子ってかんじ。当然プレッシャーはかかってるしナーバスなときもあったから、邪魔にならないように距離をおくようにしてた。音楽は大好きっ! 片腕になるまえは、ウクレレやギターをやってたのよ。いま一番できなくて寂しいことのひとつが音楽ね。

映画のなかでエクイップメントやデザインのことが取り上げられてたけど、最近エクイップメントに変更はあった?

腕をなくしてからサーファーとして最も困難なのはドルフィンなのよね。両腕でおさえることが、片腕だとけっこう難しいわけ。そこで父が、サーフボードに取っ手をとりつけることを思いついたの。はじめはドリルでボードに穴を開けて取り付けてたんだけど、今はサーフコハワイ社の取り外し可能なリーシュプラグを使ったシステムを父が考案して使ってる。サーフボードはチャンネルアイランドの人たちと調整してる。あたしのボードはほとんどがエポキシプロXTRのブランクスで作られてるわ。

サメに襲われるシーンはー 観ていられないんじゃないー

何回も観たよ。編集の段階でリアルになるようにけっこう手伝ったりしたし。 別にもうなんともない。でもソウルサーファーは、あのときのことをうまく描写してる。噛まれたときの恐怖や、岸に上がるまでの長いパドリングのあたりなんか。

サーフ系の取材とかってベサニーのことをまず第一にサーファーとして捉え、そして第二にシャークアタックの生存者って感じでみてるー

ほとんどの人がそうだよ。とくに最近。やっぱり第一にサーファーとしてみられたい。だってそれが私の本当の姿なんだもん!

あの事故があったからこそ達成できたなにかプラスなことってあるー

あの事故があったおかげでもらえた、たくさんの感動…みんなを勇気付け、彼ら自身の人生の試練を乗り越える後押し役になれたのがうれしい。それが一番。私の人生が世界中の多くの人に影響を与えるのをこの目でみてきたから。それに、自分の好きなことをいまだにやってるし、世界中のいい波をゲットできてる。たった1本の腕でね。

レッドカーペットが敷かれた試写会やったり、そんな時はきらびやかなゴージャスな登場の仕方とかしちゃうのー

そうなの、いまから興奮してるんだけど、何着ていいかわからなくてマジ困るー! ハハハ! あんまりそういう先のことは考えないようにしようかな。それまでは毎日楽しくサーフィンして過ごすことにするわ。

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